第112話
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「へへ………ならばよし!」
(うわ〜……あのヨシュアって奴、ガイと同じタイプの男じゃないですか?)
(というか今までのやり取りを見る限り確実にガイより賢いですから、男性としての魅力は彼の方が上かと思いますよ。)
(い、一体何の話をしているんだ……?)
ヨシュアとジョゼットの様子を見てある人物と比べているアニスとジェイドの小声の会話が聞こえていたロイドは冷や汗をかいていた。
「クスクス………あの、ヨシュアお兄ちゃん、ほんとーにお久しぶりです!」
「うん、ティータこそ元気そうでなによりだよ。2か月ぶりかな………少し背も伸びたみたいだね?」
「えへへ………」
「でも、まさか君まで巻き込まれているなんて………さすがにビックリしただろ?」
「あ、うん………まだちょっと夢を見ているような気分かも。あ、そうだ、ヨシュアお兄ちゃん。えっと、その………エステルお姉ちゃんは………?」
「………わからない。でも、僕と一緒に白い光に巻き込まれたのは確かだと思う。この”影の国”という場所に取り込まれた可能性は高そうだ。」
ティータにエステルの事を訊ねられたヨシュアは真剣な表情で答えた。
「そ、そっか………そういえばお兄ちゃんたち今はどこを旅していたの?最近までエレボニアにいたのは手紙で教えてもらったけど………」
「うん、今はちょっとクロスベルっていう場所にね。帝国と共和国の中間にある小さな自治州なんだけど………」
「それ、ホント!?ボクたちの山猫号もちょうどそのあたりの上空を飛んでいたんだけど……」
「本当かい?うーん、何か関係があるのかな?」
「ふむ、強いて言うならリベールからの距離だろう。自分達も国境に一番近いパルム市に滞在していたからな。」
ジョゼットの話を聞いて考え込んでいるヨシュアにミュラー少佐は役立つ情報を教えた。
「そうだったんですか………」
「………ケビン神父。仮にこの事態が何か強大な古代遺物によって引き起こされたと仮定して……これほど広範囲にまで影響を及ぼすことがあるものだろうか?」
「いや………さすがに無理やと思います。強いて言うなら”輝く環”の導力停止現象くらいですか。アレは帝国南部まで影響を及ぼしたそうですし。」
ユリア大尉の質問にケビンは首を横に振って答えた。
「なるほどな………そうすると”七至宝”に匹敵する力が必要になるというわけか。考えてみれば”輝く環”はどこかに消えてしまったはず……」
「ひょ、ひょっとして……!?」
「どこかに消えちまった”輝く環”の力によるものかもしれねぇな。」
ユリア大尉の話を聞いてある事に気づいたティータは血相を変え、フレンは考え込んだ。
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