第23話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
エステル達が博士のいる演算室に入ると博士や周りに研究者達が作業をしていた。
〜中央工房5階・演算室〜
「ラッセル博士。1番の接続、成功しました。」
「そのようじゃな。さっそく情報が入ってきた。うむうむ……今のところ安定しておるようじゃ。そのまま2番、3番の接続を開始。」
研究者の一人の言葉に頷いた博士は次の指示をした。
「了解しました。」
研究者は博士の指示に頷き、作業をまた始めた。そしてその時、エステル達が入って来た。
「やってるやってる。」
「まったく……。相変わらずケッタイな部屋だぜ。」
エステルは周りの様子を見て頷き、アガットは呆れていた。
「ふわ〜………ティータちゃん、こんな凄い所で働いているんだ!」
「えへへ………まだ私はおじいちゃんみたいに頻繁にここでは働いていないよ。」
キラキラした表情のミントに見られたティータは恥ずかしそうな表情で答えた。
「おお……。エステル君、来たか。」
そして作業の様子を見守っていた工房長――マードックがエステル達に気付いた。
「あ、マードック工房長。お久しぶり、生誕祭の時以来だったっけ。」
マードックに気付いたエステルは軽く会釈をした。
「ああ、そうなるかな。色々あったそうだが……元気そうで何よりだよ。」
「あはは……。ありがと、工房長さん。あたしたち、博士に頼まれて測定器を置いてきたんだけど……」
「ああ、そうらしいね。ちょうど、各地の測定器から情報が届き始めているらしいよ。」
「それじゃあ『カペル』の調整の方も終わったんですね?」
マードックの話を聞いたティータは尋ねた。
「ああ、博士が専用のプログラムを走らせたばかりさ。」
「2番、3番の接続にも成功です」
「おお、こちらも確認した。よしよし……どちらも安定しておる。これで1番から3番まで全ての情報が入ったな。」
報告を聞いていた博士はようやくエステル達の方に振り向いた。
「おお、やっと戻ってきたか。見ての通り、お前さんたちのおかげで無事に情報が届いたわい。本当にご苦労じゃったのう。」
「あはは、あたしたちは測定器の部品を運んだくらいよ。」
博士の言葉にエステルは苦笑しながら答えた。
「それに、この一件はこちらが頼んでいる事だからな。装置の起動まで全部やったあんたの孫をねぎらってやんな。」
「うんうん!ティータちゃん、ミント達にはさっぱりわからない機械を動かしていたんだから!」
「い、いいんですよ〜。大したことはしてないし……」
アガットとミントの言葉に照れたティータは恥ずかしそうな表情で答えた。
「いやいや。お前もよく頑張ったのう。ト
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ