暁 〜小説投稿サイト〜
とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第28話 携帯電話
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そうに笑みを浮かべている泡浮。

チラッとサソリは、横に居る湾内を見上げた。
サソリの視線に気が付いて、顔を伏せてモジモジしている。
サソリは、眉間に皺を寄せて考え込んだ。

さて、この娘をどうするかだな
あの時の事を目撃しているわけだし
下手に扱うと厄介な事になりそうだ
まだ、大蛇丸についての情報は無しに等しい
面倒な事になったな

「ごめん!湾内さん」
隣に居た湾内をズラして、御坂がサソリに近づいて耳打ちをする。
「アンタ、黒子の事はどうするの?」
「今考えている......ん?!何で白井が出てくんだ?」
「そりゃー、ねえ」

うわー、どっかで見た事があるような超鈍感男だわ
こりゃ、黒子大変よ
経験者は語るってね

「あ、あのう。サソリさん」
湾内が意を決したようにサソリの右手を握りしめる。
「なんだ?」
「お返事を聞かせて貰えないでしょうか?」
「付き合うとかか?お互いのこと知らねえことだらけだろ。少し考える」

はっきり断るのは怖いため
あくまで、湾内を傷付けないための弁だった。

「お互いを知るですか......わかりましたわ!サソリさん携帯電話のアドレスを教えて頂けませんか?」


初めて聴く単語に、サソリはいつもみたいに疑問を口にした。
「あどれす?なんだそれ」
サソリが首を傾げた。
「ああ!そうだったわ」
その会話を聞いていた御坂が思い出したようにポケットから一台の携帯電話を取り出して、サソリの前に置いた。

「はい」
「なんだこれ?」
「これが携帯電話よ。ほら、前にあたしが黒子に連絡していたじゃない」

AIMバースト戦の際にサソリを逃すために御坂が白井に連絡するのに使ったものだ。
「これを使っていたのか」
「アンタ見てたでしょ......あっ!ちょうど、目が見えなかった時か」
しまったしまったと頭を掻く御坂だったが、サソリの隣に居る湾内が血相を変えて、サソリの顔をじっと近づいて見る。

「目が見えなかったのですの!サソリさん、これは何本に見えますの?」
サソリの前で指を二本左右に揺すっている。
「今は、見えているから大丈夫だ」

サソリの前に出された携帯電話を手に取ると佐天が興味深げに中身を見ていく。
まだ写真もロクにない初期設定のままだ。
「御坂さんが買ったんですか?」
「そうよ。ないと不便だと思ってね」
「そういえば、契約をなさってましたわね」
学校から病院に来る前に御坂は、携帯電話を契約し、サソリに渡そうと考えていた。

この電子化された社会では携帯電話は必需品よ。
ひとまずにサソリに手渡してみるが
眠そうな目のまま、携帯電話を手にすると画面を見たり、振ってみたりする。
折りたたみ式なので、開いたり閉じたり
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