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深海棲艦の発生と艦娘の出自記録
南方接触事案
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31年の調査において、人類の制海権は約15%ほど失われたとされています。
この勢いのまま水鬼の侵攻が進めば、支配種転換事象が起こる可能性があります。
水鬼の侵略活動の停止は当局の最優先事項になります。


付記 1934年10月10日
私は水鬼達の練度が以前より増していると感じている。
彼女達はそれぞれの役割を決め、戦略を練り、適切な戦力を適切なタイミングで投入している。
いくつかの襲撃報告には目を通したがより効果的な攻撃をしている、もしくはその個所を探っているように見える。
突拍子もない考えだが、より強力な力や知力を有した水鬼にとっての長が出てきたのかもしれない。
どちらにしろ純粋な戦力で言えばこちらに勝ち目はない、彼女達の"進化"が我々に終わりをもたらすのも時間の問題だろう。

それと同時に疑問に思う事がある。
彼女達はどうして陸を攻めてこない?
あれだけの装備を有しているのなら今すぐにでもどこかの国や地域で上陸作戦を決行しそうだがそんな素振りは微塵もない。
私は戦略家ではないが、彼女達は陸を避けているように思える。
加えて、水鬼に破壊された船体およびその残骸の消失にも注意を向けるべきだ。
襲撃部隊から逃げ切った例の除いて沈没した船が無事回収された事例は一つたりとも無い。

それともう一つ、まだ疑わしいが■■■■■■(検閲および削除)にて水鬼の情報がある。
何でも陸で生活し、地元住民とも協力的な関係を築いているという。
この情報を確定的にするための調査活動の強化と工作員の増員を進言しようと思う。
この水鬼からの情報や前述の疑問の解決が事態打開の鍵になると信じたい。

私は座して死を待つつもりは無い。─伊賀崎

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