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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
外伝〜レン皇女との面会協力〜
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「…………わかった。ありがとう、レン…………!」

レンの説明を聞いたハロルドは決意の表情になってスーツケースを締めて大切そうに抱きしめてレンを見つめ

「…………私に感謝する必要はありません。私は預かっていた物を本来の持ち主に返しただけですから。」

見つめられたレンは目を伏せて答えた。



「…………私の話は終わりです。明日の通商会議に備えて私も色々と準備がありますので私はこれで失礼します―――」

そしてレンがハロルド達に上品な仕草で会釈をした後背を向けて去ろうとしたその時

「おねえちゃん、帰っちゃうの……?」

コリンが寂しそうな表情でレンに声をかけた。



「コリン……!」

コリンの行動にソフィアは驚き

「………………」

レンは背を向けたまま何も答えず立ち止まった。

「おねえちゃん!ずっと会いたかったよ〜!ねえねえ〜、一緒に遊ぼうよ〜。」

そしてコリンはレンに近づいてレンの服を引っ張って懇願するかのような表情でレンを見つめ

「…………貴方、名前は。」

見つめられたレンは振り返ってコリンを見つめて尋ねた。



「ボク〜?ボクはコリンだよ〜。スミレ色のおねえちゃんは〜?」

「――――レンよ。……コリン。お姉ちゃんは貴方のパパのように仕事があるから、遊んであげる事はできないわ。」

「ふえ〜?じゃあ、いつ仕事が終わるの〜?」

「……たくさん仕事があって残念ながら一緒に遊べる暇はないの。」

「え……それじゃあ、ここでお別れなの……?」

「……ええ。」

「ふえ……やだやだ―――ッ!おねちゃんと一緒に遊べる事、楽しみにしていたのに〜!ふええええええんっ!!」

ずっと会いたかった人物ともう2度と会えないと思ったコリンは泣き出し

「コリン……!」

「コリン!我儘を言っては駄目だ!」

コリンの様子を見たソフィアとハロルドは駆け寄ってコリンを注意したが

「ふええええええええんっ!」

コリンは大声で泣き続けた。



「ああもう…………やっぱりレンもエステルやロイドお兄さんの甘さやお人好しがうつったのかしら……?」

するとその時レンは疲れた表情で溜息を吐いた後コリンを見つめ

「へ……」

「レ、レン……?」

レンの言葉を聞いたロイドとプリネは呆け

「……コリン。貴方は男の子なんだから泣いたらダメよ?泣き虫な男の子だと将来、立派な大人にならないわよ?」

レンは泣いているコリンをあやすかのようにコリンを抱きしめて背中を撫でながら優しげな口調で話しかけ

「ひっく!でも……!」

レンに話しかけられたコリンはしゃっくりを上げて答えかけた。


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