第104話
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リカ・ラッセルがいた。
「カラント大司教。ご無沙汰してましたわ。……あれ、そちらは………」
「ふ〜ん、聞いていたよりも若いわね。あなた、幾つ?」
「へ………?に、22になった所ですけど。」
素性がわからないエリカに唐突に尋ねられたケビンは戸惑いながら答えた。
「ふむ………予想以上に若い。”星杯騎士団”というのはそんな若さで要職を任されるのかしら?”守護騎士”第5位――ケビン・グラハム殿。」
「……………………………」
「フフン、顔色が変わったわね。この程度で動揺するなんて修行不足じゃないかしら?それとも、その態度も演技の一環なのかしらね?」
「………あんた、一体………」
不敵な笑みを浮かべて自分を見つめている正体不明のエリカをケビンは真剣な表情で見つめていたが
「ふう、ラッセル博士………あまり挑発的な言動は控えていただけませんか?」
「へ………」
疲れた表情で溜息を吐いて指摘したシード中佐のの口から出た聞き覚えのある名前が出ると呆けた。
「イ・ヤ。だってこの人、せっかく引き上げたアレを持って行っちゃうんでしょ?それと、あたしの事はその名で呼ばないでちょうだい。あんなクソジジイと同じ呼ばれ方なんて不愉快だわ。」
「やれやれ………」
「ラ、ラッセルって………ひょっとしてティータちゃんの………?」
「フフン、初めましてと言うべきかしらね。私の名はエリカ。エリカ・ラッセルよ。以後、お見知りおきを。」
そしてケビンはシード中佐とエリカと共にある場所に向かった。
「や〜………まさかティータちゃんのお母さんやったとは。たしかご夫婦で外国にいるって聞いてましたけど戻ってきはったんですね?」
「あんな事件があったと聞いて戻って来ない訳ないじゃない。もっとも辺境にいたから情報が届くのがだいぶ遅れて後の祭りだったけど………まったく、そうじゃなきゃあのクソジジイの好き放題にさせなかったものを………」
「な、なんやラッセル博士にえらいご立腹みたいですね?」
父親であるラッセル博士に対して怒りを抱いている様子のエリカを見たケビンは戸惑いながら訊ねた。
「あったりまえでしょ!聞けば、その崩壊した浮遊都市にティータを連れていったそうじゃない!いくら孫に甘いからって限度ってもんがあるってーの!」
「は、はあ………」
「挙句の果てに、あんなチンピラみたいな男を娘に近寄らせるなんて………おのれ赤毛モミアゲ男………私の可愛いティータによくも………」
「赤毛モミアゲ男って………アガットさんのことですか?」
「その忌々しい名前を口にしないでちょうだい!くくく、覚悟してなさいよ、アガット・クロスナー……今度はさらにパワー
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