外伝〜怪盗の報告〜
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た。
「フフ………『彼』がお気に入りの少女のナイト達にやられてしまったよ。まさか去る直前に魔術を放って来るとは………フフ、麗しの姫君や好敵手に出会えた嬉しさでつい、油断してしまったよ。」
「エステル・ブライトの使い魔とやらか……確かに奴らはそれぞれ、正遊撃士と同等かそれ以上の実力を持っているから油断はできない上奴らは………」
ロランスは急に話を止めた。
「………………………………」
そして突如、身体をある方向に向けて、そこを睨んでいた。
「ほう?フフ、今宵は意外な登場人物に恵まれているようだ。さて、筋書きはどうしたものか。」
「フッ……」
ブルブランの言葉にロランスは不敵に笑った後、剣を構えた。
「それは、身を潜めているネズミの態度次第だろうさ。」
「クク、違いない。」
ブルブランもロランスのように自分の得物であるステッキを構えた。
「さてさて……どんな声で鳴いてくれるのやら。」
2人が武器を構えて、ある方向に強襲しようとしたその時
「……うぃ〜…………」
遠くから誰かが酔った様子で近付いて来た。
「ふむ……。どこのネズミか知らぬが命拾いしたようだな。」
「フッ……。女神達に感謝するがいい。」
そして2人は倉庫を飛び下り、姿を消した。
「ぎゃはは、酒持ってこ〜い!」
「うぇっぷ、もう飲めない……」
「ちくしょう……俺だって……俺だってなぁ……」
2人が消えた後、酒に酔った人物達――ロッコ達だった。
「はあぁ〜……。寿命が縮むかと思ったわ……。ヘッ、言われずとも女神に感謝しまくりやっちゅうねん。………ちなみにこの場合、イーリュンやアーライナにも感謝すべきやろか?」
ロランス達が睨んでいた方向――コンテナに隠れて、自分の得物であるボウガンを構えて戦闘態勢に入っていたケビンは強敵が去った事に安堵の溜息を吐いて、武器を懐にしまった。
「……しかしまあ、何ちゅう化物どもやねん。あれが結社の『執行者』か……」
そしてケビンはロランス達がいた方向を見て、一人呟いていた。
そして翌日、エステル達はジャンに学園の地下であった出来事を報告していた。
「そうか……ご苦労だったね。『身喰らう蛇』……。カシウスさんに話を聞いた時には正直、半信半疑だったが……。とりあえず、今回の調査の報酬を渡すよ。まさかこんな形になるとは思わなかったけどね。」
そしてジャンはエステル、アガット、ミントにそれぞれ報酬を渡し、さらにミントには正遊撃士の推薦状を渡した。
「わあ………ママとヨシュアさんが貰ったのと同じ、推薦状だ……本当に貰っていいの!?ジャンさん!」
推薦状を貰ったミントは表情を
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