第17話
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愛される女王様になれると思う。」
「エステルさん……」
「だけどヨシュアは……。ヨシュアは悩まなかった。悩みもせずに、さも当然のようにあたしたちの前から姿を消して……。あたしね……それが一番、許せないんだ。」
「エステルさん……。……そうですね。ちょっと許せませんよね。女の子の気持ちを何だと思ってるのかしら。」
「そうだよ〜!ママ、頑張って告白したのに!それにミントももうすぐパパができると思って、すっごく楽しみにしていたのに〜。」
エステルの言葉にクロ―ゼは頷き、ミントも頬を膨らませて頷いた。
「ぷっ……」
「ふふっ……」
「えへへ………」
そして3人は顔を合わせて笑った。
「あたし、クローゼと友達になれて本当によかった。ここまで本音で話せる人ってなかなかいないと思うし……」
「ふふ、私もです。恥ずかしいことばかり語ってしまいましたけど……。えっと、誤解しないで下さいね?私、ヨシュアさんのこと、今ではそんな風には思って……」
「ああ、いいっていいって。好きって気持ちが抑えられるものじゃないってあたしにもようやく判ったし。それに、こういうのも何だか青春っていう気がしない?」
遠慮しようとしているクロ―ゼにエステルは苦笑しながら制した。
「もう、エステルさんったら……。うーん、気持ちが残っていないと言えばウソになりますけど……。それ以上に、お2人のことを応援したい気持ちが強いというか……」
「うんうん、分かってるって。……さてと、すっかり話し込んじゃったね。生徒への聞き込み、続けよっか?」
「あ、そうですね。夕方になる前に回りきってしまいましょう。」
「はーい!」
そして聞き込みを再開したエステル達はさまざまな事を聞き、気がつくと夕方になっていたのでアガットやオリビエ達の情報を照らし合わせるために、一端生徒会室に向かった。
〜生徒会室〜
「あ、戻ってきたわね。それじゃあ一旦、各自報告をするとしましょ。」
生徒会室に戻って来たエステル達を見て、ジルは既に戻っていたアガットやオリビエ等を見まわして言った。
「各職員から話を聞いてみたが……。用務員が学園の敷地内で怪しい人影を目撃したらしい。旧校舎に通じる裏門のところでいきなり消えちまったそうだ。」
「他の先生方はテストの準備で忙しくて特に気づいた人はいなかったみたい。学食のおばさんと受付のファウナさんからも大した情報は得られなかったわね〜。」
「なるほど…………あたしたちは、3人の生徒から気になる証言を聞いたんだけど……」
アガットとジルの情報を聞いたエステルはミントとクロ―ゼと一緒に、ある3人から『白い人影』が現れ、そして全て旧校舎の方に
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