第17話
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。………まさに女性の鏡じゃない。」
「そうかな〜?ママ、プリネさん達に負けないほど、一杯魅力があると思うけどな………」
「フフ………さすがにミントちゃんはわかっていますね。それにしても、エステルさんって本当にそういう事に疎いんですね。自分がどれだけ魅力的かいまいち自覚してないんですもの。」
「う……。何だかバカにしてるでしょ?」
微笑んで自分を見ているクロ―ゼにエステルはジト目で睨んで尋ねた。
「ふふ、とんでもないです。私、エステルさんのそういう所が大好きですし……。たぶん、ヨシュアさんも同じだったんだと思います。その意味では、私とヨシュアさんは似た者同士なのかもしれませんね。」
「あ……言われてみればちょっとそんな感じがするかも。頭が良くて礼儀正しいところとか涼しげなところとか……。だから最初、お似合いだとかヨシュアを唆したんだけど……」
「私は先生たちと出会うまで孤独な日々を過ごしていました。多分、ヨシュアさんもエステルさんと出会うまでは同じだったのかもしれません。私とヨシュアさんが違うとすれば……それは強さだと思います。」
「強さ?」
「ほえ?」
クロ―ゼの言葉を聞いたエステルとミントは首を傾げた。
「お祖母さまは、次期国王に私を指命しようとなさっています。状況を考えるとそれが最善だとは思いますが……。だけど、女王になれば私は2度と『クローゼ』には戻れない。大きな権力と責任を持つ『クローディア・フォン・アウスレーゼ』として生きていくしかありません。こうして友達と気軽に話したり、先生に甘えたり、あの子たちを抱き締めてあげることもできない……。それが恐くて……。そして、孤独に戻る恐さを感じてしまう自分が情けなくて……。いまだにお祖母さまにはっきり返事ができていません……」
「クローゼ……」
「クロ―ゼさん…………」
辛そうな表情をしているクロ―ゼを見て、エステルとミントはかける言葉がなかった。
「その点、ヨシュアさんは私なんかよりも強いと思います。誰よりもエステルさんから離れたくなかったはずなのに……。それでも、エステルさんを自分の事情に巻き込まないために姿を消したんですから……」
「……確かにヨシュアは強いよ。でも……それは間違った強さだと思う。」
「え……?」
「ママ?」
クロ―ゼの言葉を肯定したエステルだったが、静かに否定し、それを聞いたクロ―ゼとミントはエステルを見た。
「一国を治める女王様だもん。クローゼが悩むのも当然だよ。不安に思うのは当たり前だし、思わなかったらおかしいと思う。そんな風に悩んで、それでも答えを出そうとしているクローゼだからこそ、あたしは女王様にふさわしいと思う。リフィアみたいに、みんなに
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