第16話
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〜ジェニス王立学園〜
「ほう、ここが王立学園か。ほころぶ直前の蕾たちが青春の汗と涙を流す学び舎……。フフ……実に素晴らしいじゃないか。」
「さぞかし撮りがいのある被写体が揃ってそうですね〜。これを機会に撮りまくらないと〜。」
学園に到着したオリビエとドロシーは観光気分の発言をしていた。
「あのな、俺たちはあくまで幽霊騒ぎを調べに来たんだっての。わかってんのか、そこんとこ?」
それを見たアガットは呆れた表情で注意した。
「でも、何だか懐かしいな……。この学園で過ごしたのはたった一週間くらいだったけど……」
「うん。ミントも毎年ある学園祭にいっつも来てたもの。本当に懐かしいよ………」
学園に思い出のあるエステルとミントは懐かしそうに学園を見まわしていた。
「ま、それだけ濃い時間を過ごしたってことだろ。何でも学園祭の劇に出演したらしいな?」
「あ、ナイアル先輩に聞いたよ〜。エステルちゃん達が騎士で、ヨシュア君がお姫様だったんでしょ?あーあ、写真撮りたかったなぁ。」
アガットの言葉に反応したドロシーが楽しそうな表情で言った。
「うん、そうだよ!ママとクロ―ゼさん、プリネさんの騎士姿、とっても似合っていたし、ヨシュアさんもお姫様がすっごく似合っていたよ!」
「なに……それは本当かい!?」
ドロシーの言葉とミントの感想を聞いたオリビエは血相を変えて尋ねた。
「うん。役割に対する性別を逆転させた劇だからあたしとクロ―ゼ、プリネが騎士役でヨシュアがお姫様役だったわ。」
「おお、なんたることだ!ヨシュア君の艶姿を見逃すとは!何としても彼を見つけてもう一度着てもらわなくてはっ!」
「はあ、感傷に浸ってるのが馬鹿馬鹿しくなってくるわね。そういえば、試験期間だってテレサ先生が言ってたけど……。まだ終わってないのかしら?」
オリビエの様子を見て呆れたエステルが学園を見て呟いたその時
「ピューイ!」
鳥の鳴き声が聞こえて来た。
「あ!この鳴き声って!」
「ジーク!?」
ミントの言葉を続けたエステルに白ハヤブサ――ジークが飛んで来てエステルの肩にとまった。
「ピュイピュイピュイ!」
「ジーク君、こんにちは!久しぶりだね!」
「あはは……。何言ってるのか分からないけど歓迎してくれているみたいね。久しぶり、元気にしてた?」
嬉しそうに鳴いているジークにミントは元気に挨拶をし、エステルは苦笑した後尋ねた。
「ピューイ♪」
エステルの疑問に答えるように、ジークは嬉しそうに鳴いた。
「……エステルさん……ミントちゃん…………」
「あ……」
その時、クロ―ゼがやって来た。またクロ―ゼの横には
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