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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
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同日、23:00――――





〜夜・エレボニア帝国・帝都ヘイムダル・バルフレイム宮某所〜



「―――まだ起きていたのか。明日の出発は早い。いい加減、寝たらどうだ?」

エレボニア帝国の帝都―――ヘイムダルのある場所で黒髪の軍人は机で書類仕事をしているオリヴァルト皇子に近づいて来た。



「あー……うん……一応、こちらの報告にも目を通しておきたいからねぇ。」

「士官学校か……まさかお前がそこまで真面目に職務に励むとはな。」

目の前の人物から出る言葉とは思えない発言を聞いた軍人は口元に笑みを浮かべてオリヴァルト皇子を見つめた。



「フフ、あくまで名目上の理事でしかないけどね。あの子達も頑張ってるみたいだし、このくらいはさせてもらわないと。」

「フ……まあいいだろう。―――しかしどうやら例の話は確かなようだな。カイエン公の手の者が密かに手を回しているようだ。」

「あのヒトか……そんな所じゃないかと思ったけど。規模の方は掴めているのかい?」

軍人の話を聞いたオリヴァルト皇子は考え込んだ後尋ねた。



「いや、そちらは不明のままだ。情報局もその辺りは掴み損ねているようだな。」

「アハハ、自業自得とは言え宰相殿も災難だねぇ。フフ、意外とボクもまとめてターゲットにするつもりかな?」

「……洒落になっていないぞ。やはり第七師団からの護衛を増員した方がいいのではないか?今からねじ込む事も可能だろう。」

ふざけた様子でとんでもない事を口にしたオリヴァルト皇子に溜息を吐いた軍人は真剣な表情で提案した。



「いや、それには及ばない。宰相殿ならともかく。ボクのキャラでそれをやったら築いたイメージも台無しだろう。それに――――」

しかしオリヴァルト皇子は静かな表情で軍人の提案を否定し

「ボクにはキミがいるからね♪キミの腕の中で守ってもらえればもうそれだけで十分さっ!」

両手を広げ、輝かしい笑顔で軍人を見つめて言った。



「―――さて、俺も早く寝るか。」

しかし軍人はオリヴァルト皇子の言葉に返事せず、背を向けて言った。

「スミマセン、調子に乗りました。いずれにしても、明日の内に姫殿下やリフィア殿下達と話をしておきたいかな。そちらの段取りはどうだい?」

「ああ、准佐殿とエリゼ嬢と連絡は取れている。明日の昼食会の後――――夕方くらいの時間になるだろう。」

「そうか……フフ、1年ぶりくらいか。エステル君達が残っていたら同窓会が開けたんだけどねぇ。シェラ君も忙しそうだから出張できる余裕はなさそうな上ティオ君もまだクロスベルには戻って来ていないようだし。」

「……そうだな。……だが、その代わりお前に
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