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異世界に呼ばれたら、魔法が使えるようになりました。
起動できたようですか?
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それでこれまではどうしていたのだろうというか、少し離れた場所でもその力を感知したというのか。
他には……直前までその情報が秘されていたか。
世界の秘密なのだから、それがあってもおかしくないと思いつつ、
「とりあえずこの辺り周辺を見てみよう。それともレイアは一回、岸に戻った方が良いかな?」
「いえ、私には見届ける義務があります。本来は私の役目でしたから」
「そっか。じゃあ一緒に行こう」
「はい!」
レイアが頷いて、とりあえず僕は先ほどの風のそれを動かす用イメージする。
それと同時に風の動きが変わる。
ここ周辺を見ているとそこで地価っと何かが海のそこで光るのが見える。
「レイア、今、何か紫色の光が見えなかった?」
「いえ、私には白い光に見えましたが」
その答えを聞きながら僕は、これまでに見えたあの奇妙な物を思い出す。
だから僕は、
「高純度の魔物から取れたあの石は、色々な分野で、それこそ古代の装置にも使われていたりするのでは?」
「……あり得ます」
よし、きっとそうだと僕は思ってそちらの方向に向かう。
結果として海に潜る事になったけれど、問題ない。
やがて石がごろごろした……否、人工物の柱の様な物が崩れ落ち、石畳の場所に転がっている。
海上に出れば大昔の神殿跡の様になっていそうなそんな場所。
そしてその一角に、丸い物がはめ込まれ、その周りには魔法陣の様な絵が黒い石を嵌めこむようにして描かれている。
そこを目指して、床に足を付けた僕はレイアに“魔法結晶石”を持っているようお願いする。
相当ひびが入っているけれどおそらくはまだ大丈夫だろう。
「分かりました」
「よろしく」
そして僕は、その紫色に輝く様に見えるそれに手を伸ばす。
実際問題、どうなるかが僕には分からない。
上手くいけばいい。
そう思いながら恐る恐る手を伸ばして、その石に触れる。
何かが体の中から抜けていくのを感じるけれど。
世界が、僕に微笑んだ気がした。
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