プロローグ4。運命に導かれて……
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喫茶店のドアが開き、二人の少年が入ってきた。
「金一君、こっちだよ?」
父さんが、手を上げて金一と呼んだ男の子を席に座らせる。
「いやー、悪いね。青森では仕事なんだろう?」
「いえ、構いません。丁度星伽での用事も一段落した所ですので」
「そうか。それにしても大きくなったね〜。隣にいるのは弟さんかな?」
「ええ。ほら金次、挨拶」
「はじめまして、遠山 金次です」
「こちらこそ、はじめまして。
星空 光一と息子の昴だ」
「……よろしく」
あまりよろしくしたくなかったが、挨拶はしておく。
「光一さんは、世界的に名を馳せている名武偵の一人だからいろいろ聞いておけよ。金次」
「うん、わかったよ、兄さん」
(なんか盛り上がってるけど、変に原作に介入して巻き込まれたくないな)
確か、原作だと星伽神社で白雪と会って、花火大会に行ってたんだよな……。
「______昴君。よかったら金次と一緒に花火大会に参加してみたらどうかな?」
と、考え事をしていたらそんな提案をされた。
いやいや、何を言ってるんだ、カナ……あっ、今は金一か。
小学生になったばかりの少年に言われて気付いたが。
白雪とここで出会ったら原作ぶっ壊して、ヤンデレルート突入する可能性あるんだよな……。
……犠牲になるのは金次のみでいい。
俺は普通の学園生活を送りたいんだ!
「そうだな、子供同士友好を深めるのも必要だな。よし、行って来なさい」
NOー! 断固拒否だ!
誰が好き好んで女装大好き少年の弟である人間辞める少年と一緒に花火大会行くかー!!!
と、思った俺の頭部に、『ガチャ』と、父さんの銃が押し付けられた。
父さんの顔を見ると、その表情は笑顔だが目は全然笑っていなかった。
「仲良く行ってくるんだよ?」
「……よ、よろしくな?」
俺は黙って父さんの言葉に頷くことしかできなかった。
……なぜ、こうなった?
喫茶店で遠山兄弟と邂逅したことにより半ば強制的に花火大会に参加することになってしまった。
金一と金次は一度星伽神社に向かい、俺は一人で待ち合わせ時間まで暇を潰すことになった。
因みに、父さんは青森武偵局の要請により仕事に行ってしまった。
用心の為、木刀を棒状の黒い袋に入れて持ち歩く。
もう一度言う。なぜ、こうなった?
原作に介入するのは極力避けたかった。
まぁ、桃まん大好きなピンクツインテール武偵にはどのみち目をつけられるだろうけどな……。
ずーんと落ち込みながら歩いていると路地裏から少女の叫び声が聞こえた。
「だ、誰かー!?」
『っ
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