外伝〜調査依頼、承ります〜(インターミッション終了)
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んわ。士官学校時代のサバイバル訓練を思い出すくらいです。所長こそ、早くお着替えになってください。」
「ああ、私も平気だ。サバイバル訓練も苦手ではなかったからね。」
「い、いえ、しかし………」
リシャールの答えを聞いたカノーネが戸惑っていると通信機の音らしき音が聞こえてきた。
「………暗号化通信だね。」
「定期報告で、ディーレンスが気になる情報があると言っていました。関連情報が入ったのかもしれません。」
「なるほど………ということは共和国方面で何かあったか。」
他の地方に派遣している部下からの報告を聞くためにリシャールはカノーネと共に2階に上がり、備え付けてある通信機をとって通信を始めた。
「……ああ、私だ。だから大佐はやめてくれ…………ああ…………ああ………ああ…………東方人街か…………あそこはまだ情報屋を置いていなかったな………ああ、わかった。こちらでも探ってみよう。ああ、君も無茶をするなよ。」
「何か動きが……?」
通信を終えた後地図を見つめているリシャールが気になったカノーネは訊ねた。
「東方人街にまた猟兵団が入ったらしい。猟兵団”赤い星座”。かなり大きなグループだ。」
「ここのところ、動きが活性化してますわね。」
リシャールの話を聞いたカノーネは目を細めて考え込んだ。
「少なくとも、裏社会の勢力抗争が激化する可能性はあるな。旧情報部の綱だけでは状況は把握できそうもないか………ふむ……………これは私が出向いた方がよさそうだ。」
そして自ら調査に向かう事を決めたリシャールは翌日、空港に向かった。
〜翌日・ルーアン空港〜
(……やはり、私には迷いがある。)
翌日空港で飛行船を待っていたリシャールは昨日のセンダーと語り合った場所に視線を向けた。
私の愛国心は、結局何も変わらなかった。変わらないままの自分で、果たして正しい道など歩めるのだろうか。そもそも、人の身で正しい道など拓けるのだろうか。………答えは見つからないが………今は、この信じる道を歩いみよう。私の間違いを正し、支えてくれた人々を信じて………
「所長……?いかがなさいましたか?」
リシャールが物思いにふけていると見送りに来たカノーネが声をかけた。
「あ、ああ………カノーネ君か。見送りはいいと言っているのに………」
「そうはいきませんわ。上司の見送りをするのは部下の務めですから。」
「………カノーネ君、もう軍ではないのだからそう堅くならないでくれ。ああ、それと一つ言い忘れていた。……留守の間、事務所の方を頼むよ。あまり大きな依頼などはそうそうやってこないとは思うが……」
「……お任せください。どんな依
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