外伝〜オーバルギア開発計画〜中篇(後半)
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の為に怒っている事に気づいたダンは突如笑い始めた。
「何笑ってやがる……」
「アガット君……君はティータのことを信頼しているかい?」
「……………は?はぐらかしてんじゃねえよ!お前ら、あいつを巻き込んで………」
「アガット君、君の話は方々から聞いている。しかしこれだけは君の口から聞いておきたくてね。君は機会があるごとに、ティータと行動を共にしていたようだけど………それはティータが頼りなくて放っておけなかったから?それともただの成り行きかい?………君は一体、どういうつもりだったのかな?」
「そ、そんなこと知るかよ。だが…………」
ダンに問いかけられたアガットは戸惑いながら考え込み、そして答えを口にした。
「……あいつには色々と助けられて来たからな。最初のうちは危なっかしくて見てられなくて、守ってるだけのつもりだったが………何のことはねぇ。俺の方が世話になったくらいだ。」
「………………………」
優しげな雰囲気を纏わせて語るアガットをダンは驚いた表情で見つめていた。
「そういう意味では俺はあいつを信頼してるぜ。あんたらの娘は実際、大したヤツだよ。」
「なるほどね………」
「(フン、常識のねえヤツかと心配したが………どうやら………そういう訳でもなさそうだな。)………おい、ティータがその兵器開発に参加してんのには何か理由があんだよな。………話せよ、ダン。」
「ああ、そうだね………まあ、君には伝えておこうか。」
アガットにティータの話を催促されたダンはアガットとすれ違って、アガットに背を向けたままある事を確認した。
「君は”殲滅天使”ユウナと”パテル=マテル”のことを知っているかい?」
「………あ、ああ………あのとんでもねぇ小娘姉妹の妹の方と馬鹿デカイ人形兵器だろ。」
「ティータはね、そのユウナ君のことを友人だと言っていた。……普通に考えれば、そんな話はあるはずがないんだが………」
「いや………知ってるさ………あいつは特に何も言わなかったが……不自然なくらいその話題を避けてたからな。」
「………そうか、なら話は早い。オーバルギア計画は、もともと結社の驚異的な技術力・軍事力に対抗するために始まった計画でね。最終的にはそのパテル=マテルに対抗しうる能力を持つのが目標だ。そして、ティータはこの計画に自分から参加したいと言ってきた。僕もエリカさんも反対したんだが………ティータはユウナ君に関わりたいと言って聞かなかった。これが、自分がユウナ君のためにできる事だからといって………ティータはユウナ君を実際にどうしたいわけじゃないだろう。ただ、オーバルギア計画に参加すれば、ユウナ君の事を考え続けていることになる。届かなくても、会えなくても、繋がっていられる
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