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英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク
外伝〜帝都への帰還〜後篇
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った後、顔を赤らめて考え込み、やがて口を開いた。

「………ええ。好きな男の子が出来ました。この前、ちょうどこの場所でフラれてしまいましたけど。」

「って、マジかよ!?さすがにそんな偶然はオレも予想してなかったぜ!?」

「ふふ、怪しいですね。先輩は本当に……何でもお見通しなんですから。」

「ま、このオレ様も万能じゃないってことさ。だからこそ世の中は面白い。」

そしてレクター書記官はクローゼに近づいて、クローゼの頭を優しく撫でた。



「あ………」

「………よかったな、クローゼ。恋の痛みを知ってこそ女は一人前ってもんだ。また一歩、なりたい自分に近づけたんじゃないのか?」

「……先輩……………………………先輩の方は……どうですか?なりたい自分に……近づこうとしていますか?あの宰相殿の元にいることで……」

「………………別にオレはなりたい自分なんて無いからな。ただ面白そうって理由だけであのオッサンに付いてるだけさ。王立学園に入る前からな。」

「えっ…………」

自分の言葉を聞いて驚いているクローゼをレクター書記官は横切って、クローゼに背を向けたまま語り始めた。

「……皇子も結構やるけどあの化物みたいなオヤジにはまだまだ及ばないね。ま、せいぜい気を付けるように言っときな。踊り疲れた所を、怪物に呑み込まれないようにってな。それと”戦天使”の扱いにはくれぐれも気を付けておけよ。あの嬢ちゃんは、国を守る切り札になる可能性を秘めていると同時に国を滅ぼす爆弾にもなる可能性も秘めているとんでもない存在だ。」

「……レクター先輩………」

手を振りながら自分に忠告して去って行くレクター書記官をクローゼは不安げな表情で見つめていた。



〜1時間後・グランセル国際空港〜



その後、オズボーン宰相はレクター書記官を伴って、アルセイユの傍にいるオリビエ達に会釈をした後、定期船に乗り込み、定期船は飛び立った。

「あ、あれが”鉄血宰相”、ギリアス・オズボーン殿ですか………」

「専用艇くらい持ってるでしょうにわざわざ民間の船を使うなんて………噂には聞いていたけど相当、とんでもない相手みたいね。」

「例え狙われたとしても絶対に自分の身は大丈夫であると確信しているからこそ、あんな事ができるんでしょうね。」

その様子を見守っていたユリア大尉は驚きの表情で呟き、オズボーン宰相の大胆不敵な行動にシェラザードは疲れた表情で溜息を吐き、レンは意味ありげな笑みを浮かべて呟いた。

「フフ……なかなかスリルがある相手だよ。それよりもシェラ君にレン君。わざわざ見送り、済まなかったね。」

「うふふ、ロレントに帰る前のついでだから気にしなくていいわよ。」

「ふふ、ちょうど仕
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