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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第123話
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優しげな微笑みを浮かべて答えたアイドスの言葉を聞いたシュリとメティサーナは明るい表情をし、セリカは警戒を解いて静かな笑みを浮かべた。
「エステル……?確か”想念”の力によってお姉様とセリカを再会させた娘よね?何故その娘が関係―――」
そしてアイドスが不思議そうな表情で尋ねようとしたその時
「あ、あの〜……ちょっといいでしょうか?」
リィンが言い辛そうな表情で話しかけて来た。
「―――我らが駆け付けてくる前に子供達を守っていてくれた事、感謝する。ただ何故この城の中にいたのか、訪ねてもよいだろうか?」
「えっと……その……」
ラウラに尋ねられたアイドスは言いよどみ
「ねえ、セリカ達の会話を聞いていて、疑問に思ったけど、サティアじゃないんだよね?」
エヴリーヌは静かな表情で尋ねた。
「”サティア”……?以前もその名前が出てきたが……」
エヴリーヌの質問にガイウスは考え込み
「!え、えっと……実は――――」
アイドスは咄嗟に思いついた嘘―――旅の途中、転移門を使った際、事故でこの場に現れた事を説明した。
「そんな事が……」
「それは災難でしたね……」
事情を聞き終えたリィンは驚き、セレーネは心配そうな表情で見つめ
「ねーねー、お姉さんってその人―――”嵐の剣神”とそっくりだね〜?もしかして双子??」
ミリアムは首を傾げて尋ねた。
「……―――ええ。自己紹介が遅れたわね。―――私の名はアイドス。アイドス・セイルーン。セリカは私の”お兄様”よ。」
「ええっ!?」
(なっ!?)
「フム、確かに間違ってはいないな。」
「……………おい、何のつもりだ。サティアが使っていた名前を使った事もそうだが、何故俺がお前の兄になる。」
アイドスの自己紹介を聞いたシュリとハイシェラは驚き、メティサーナは納得し、一瞬石化したかのように固まっていたセリカは我に返るとアイドスを睨み
(ハアッ!?ア、”アイドス”ってまさか……!)
(かつてアヴァタール地方に災厄を運び込んだ古神―――”慈悲の大女神”ですか!?)
(かの女神は”神の墓場”にて”神殺し”に討たれたと、白銀公から聞きましたが……)
ベルフェゴールとメサイアは驚き、リザイラは真剣な表情でアイドスを見つめた。
「あら、”どちら”の意味でも間違っていないでしょう?私はアストライアお姉様の妹だから、お姉様が”サティア”として名乗っていた頃の”セイルーン”を名乗ってもおかしくないし、貴方はお姉様が伴侶と決めた相手だし、お姉様の身体を持つ貴方にとって私が妹なのは間違いないし。」
「……………」
(…………………
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