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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第123話
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うみたいだけど。」
「へ―――」
その様子を見守っていたエマは苦笑し、セリカ達を見つめて呟いたエヴリーヌの言葉に呆けたリィンは仲間達と共にアイドスと相対しているセリカ達に注目した。
「…………………」
「………………」
魔物達を倒し終えたセリカは静かな表情でアイドスを見つめ、対するアイドスは複雑そうな表情をしてセリカから視線を逸らして黙り込み
「え、えっと、その……」
二人からさらけ出されている重苦しい空気にシュリはかける言葉が思いつかず、言い辛そうな表情をし
「―――単刀直入に聞きたい。貴女はかつて私やご主人様達が”影の国”で戦ったアイドス様なのですか?それに何故ご主人様の剣技が扱えるのですか?」
「メ、メティサーナさん!」
「…………………」
真剣な表情でアイドスを見つめて尋ねたメティサーナの質問にシュリは声を上げ、セリカは静かな表情でアイドスを見つめた。
「―――ええ、そうよ。そして私がセリカの剣技―――”飛燕剣”を扱えるのはラプシィアと融合していた影響かもしれないわね。」
「!!」
「ラプシィアだと?まさか……!」
アイドスの答えを聞いたシュリは血相を変え、セリカは表情を厳しくしてアイドスを睨みつけ
「勘違いしないで。ラプシィアの気配は感じられないわ。……まあ、貴方とお姉様の運命を滅茶苦茶にした―――ううん、お姉様の”仇”である私が言っても信じないだろうけど……」
(フム、見た所嘘はついていない……というか、目の前の者がかつてお前達と因縁深かった奴とは思えない程だの。)
悲しそうな表情をしているアイドスを見たハイシェラは静かな表情で語った。
「何故俺がいるにも関わらずサティアの身体が存在している上、サティアの身体にお前が宿っている?」
「―――正直全くわからないわ。気がついたら、この姿でこの城の中で倒れていたのよ。”影の国”の時、私はラプシィアと共に貴方とお姉様の手によって消されたはずなのに……」
「…………………」
自分の質問に困惑の表情で答えたアイドスをセリカは目を伏せて考え込み
「え、えっと、その……アイドス様のご様子からするとアイドス様はもう、ご主人様達と敵対するつもりは無いのでしょうか?」
シュリは懇願するかのような表情でアイドスを見つめた。
「ええ。どうして私が蘇り、それもお姉様の身体に宿っているなんて、わからないけど……―――少なくともアストライアお姉様やセリカの事はもう憎んでいないわ。」
「そうですか……!」
「うむ!何はともあれアイドス様が蘇った事をエステルに宿ったサティア様が知れば、喜ぶだろうな!」
「……そうだな。」
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