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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第120話
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骸”を調べてみよう。とにかくご苦労さんだったな。報酬を渡しておくぜ。」

そしてリィン達はトヴァルに報酬を手渡した。



「そんじゃ、子爵邸の方はお前さん達に任せたぜ。」

「んー、何だか心当たりがあるっぽいね?」

(……”結社”かな?)

去って行くトヴァルを見つめて首を傾げたミリアムの疑問を聞いたエヴリーヌは考え込んだ。

「フン……まあそちらは任せておけばいいだろう。」

「俺達はいったんラウラの実家に戻るか。」

「ああ……!」

その後リィン達はアルゼイド子爵邸に向かった。



〜アルゼイド子爵邸〜



(……ぁ……)

(あれは……)

屋敷に戻ったリィン達はアルゼイド子爵と対面している護衛らしき人物達を傍に控えさせた豪奢な装いの男を見つけた。



「フフ、そう言わずに考えておいてくれたまえ。貴公が来てくれれば会合にも箔がつくというものだ。」

「所詮、片田舎の領主に過ぎぬ身。さすがに買いかぶりでしょう。」

男の誘いにアルゼイド子爵は静かな表情で遠回しに断った。



「価値を決めるのは周囲であって貴公自身では無いのだよ。わかっているとは思うが……くれぐれも妙な真似はせぬことだ。正規軍の武術教練とやらもできれば今後は控えてもらいたい。無用な波風を立てたくなければな。」

「それは……」

「フフ、それではさらばだ。―――執事。なかなか美味い茶だったぞ。」

答えを濁しているアルゼイド子爵の様子を満足げな笑みを浮かべて見つめた男はクラウスに視線を向け

「恐縮でございます。」

クラウスは恭しく頭を下げた。



「ほな、よろしゅうに。」

「……失礼する。」

そして男の護衛らしき長身の青年と巨漢の男は挨拶をした後男と共にその場から去り、玄関にいるリィン達と鉢合わせた。



「ラウラ嬢か、久しいな。ほう、ユーシス君までいるのか。」

「……ご無沙汰しております。」

「いつも父たちがお世話になっております。」

男に話しかけられたラウラとユーシスはそれぞれ会釈をして答えた。



(お知り合いみたいですね……)

(見た所貴族の方みたいですが……)

二人の様子を見ていたエマとセレーネは小声で囁き合い

(だが……あの二人の緊張ぶりは。)

(貴族の大物みたいだね。)

緊張している様子のラウラとユーシスの様子にガイウスとエヴリーヌは気付き

(んー、まさかこんな所に現れるなんてねー。)

ミリアムは真剣な表情で男を見つめ

(”四大名門”筆頭にして西のラマール州の統括者……海都オルディスを治める大貴族、”カイエン公爵”……!)


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