第14話
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た方がいいのかしら?」
「喧嘩沙汰にはなってねぇからまだ早いかもしれんが……。いざ喧嘩が始まったらすぐに止められるような場所に移動しておきてえな。」
「でも、人が一杯でミント達が入る隙間がないよ?」
様子を見たエステル達は言い争いに介入するかを相談していた。
「そうなのよね………見物人が多くてとても前に進めないんだけど……。まったく、ナイアルたちってばちゃっかり前を確保しちゃってさ。」
ミントの言葉に頷いたエステルはちゃっかり最前列を陣取っているナイアル達を見て、溜息を吐いた。
「もう我慢できねえ!てめえらみてぇな軟弱野郎が腕っぷしで勝てると思うなよ!」
一方ボルトス側の支持者が今にも殴りかかりそうな構えをした。
「じょ、上等だ!やってやろうじゃないか!」
「ノーマンさんの名誉は僕たちノーマン商会員が守る!」
それを見たノーマン側の支持者も今にも喧嘩をしそうな構えをした。
「止めたまえ君たち!暴力はいかん、暴力は!」
「みんな抑えてくれ!ここは冷静に話し合いを……」
ノーマンやボルトスは止めようとしたが両者の支持者達は聞く耳を持たなかった。
(やばっ……!)
(チッ……止められねえか。)
「お願いだから、どいて〜!喧嘩を止められないよ〜!」
人の多さで進めない事にエステル達は焦ったその時
〜〜〜♪
リュートの弾く音が聞こえてきた。そしてエステル達や橋にいる全員がリュートが聞こえてきた方向を見ると、そこにはボートに乗り、リュートを持った金髪の青年――オリビエがいた。
「フッ……。哀しいことだね。」
オリビエはボートを橋の近くで止めた。
「争いは何も生み出さない……。空しい亀裂を生み出すだけさ。そんな君たちに、歌を贈ろう。心の断絶を乗り越えて、お互いに手を取り合えるようなそんな優しくも切ない歌を……」
そう言ったオリビエはリュートを弾きながら歌い始めた。
「陽の光〜 映す〜 虹の橋〜
掛け渡り 君の元へ……
求めれば〜 空に〜 溶け消えて〜
寂しいと〜 君が舞う……
届くことのない はかない願いなら〜
せめてひとつ 傷を残そう〜
はじめての約束 守らない約束
君の吐息 琥珀にして〜
永遠の夢 閉じ込めよう……」
そして演奏と歌を終えたオリビエは髪をかきあげた。
「フッ……。みんな感じてくれたようだね。ただ一つの真実……それは愛は永遠だということを。今風に言えばラヴ・イズ・エターナル。」
「「「「「「「「「………………………
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