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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第230話 想いを胸に いざ戦いへ
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う印象が強いのだから。アスナもレイナ以上に感じていた事だろう。
それを訊いて、リュウキは笑う。
「ははっ。この世界は広い。本当に広い。……今も無限に広がっていく、広がり続けているんだ。だから、まだ見ぬ強者だって、沢山いると思う。勿論、オレ以上だって、な?」
「えー、私は信じられないなぁ……、確かに ザ・シードのおかげで、世界はどんどん広がっていってるけどさ、リューキくん以上っていうのは、やっぱりちょっと想像がつかないかなぁ……」
レイナがそこまで言った所で、リュウキはレイナの頭に手を置いた。
「そうでもない、よ。オレだって、生涯無敗って訳じゃないし、負けた事位あるから。……1戦は、レイナも知っているだろう。それ以前にも………」
リュウキはそこまで言った所で、口を噤んだ。
そして、レイナは思う。
レイナが知っている1戦、と言うのは、あの旧アインクラッド第75層での最後の戦いの時の事だろう、と。
でも、あれは相手が相手。ゲームマスターとして能力をフルに活かした攻撃だった。そして、戦いの結末。それは半ば騙し討ちだったから、正々堂々じゃない。と、レイナの頭の中では浮かんでいる。
――後ろから、彼を刺した。
あの悪夢の光景を、レイナは忘れた事がないから。考えないようにしていたけれど、それでも忘れる事が出来なかった。……今でも、あの時の事を思い出してしまったら、胸が締め付けられそうになるから。だから、レイナの表情は、視線は、少し下がっていた。そして、その僅か数秒後、頭も僅かながら下がっていたから 丁度良かったのだろう。レイナの頭に感触があった。
そして、そっと引き寄せ胸に抱かれる。
「……っ!?」
レイナは、抱き寄せられた事に、驚いてしまったが、そのまま胸に埋めていた。
リュウキは、何度かレイナの背を叩く。
――決してあの時の様に、レイナの前から消えたりしないよ。……いなくなったりしない、ずっと側に……。
そう、言っているかの様だった。レイナには伝わった。だからこそ、レイナも落ち着く事が出来て、名残惜しかったけれど、リュウキの胸から顔を離し、笑顔で答えるのだった。
その後も一頻り笑い。
「あっ、リュウキ君も、戦ってみたりする? よくよく考えたら、リュウキくんは辻デュエルとか、受けたりしてないけどさ? 今回は相手が相手だし!」
「あー……、まぁ 目立つのはあまり好ましいとは思わないけど、ここまでの相手だったら、やっぱり 気持ちは揺らぐ、かな?」
「ふふっ あ、ならさ。私たちの仇討ちをしてよー」
「……負ける事が前提じゃ、弱気過ぎるんじゃないか? らしくないと思うぞ?」
リュウキは、コツっと指先をレイナの額に当て
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