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トン
落下防止の柵に背中を預けスルスルと腰を下ろす。屋上に吹く少しだけ涼しい風に心地良さを感じながら、感傷に浸るように目を閉じる。少ししてガチャっと目の前のドアが開きこっちに少しずつ近づいてくる、俺は目を閉じたまま話しかける。
歩垂「いろは先輩っすか?」
足音がピタッと止まる。
いろは「な、なんでわかったの?目開けた?」
歩垂「いいえ、開けてないっすよ」
いろは「ならなんで?」
歩垂「簡単っす、俺がここにいて…いやむしろ俺と会って何も反応もせずに近づいてこれるのは、今のこの学校ではいろは先輩と小町さん、大志と静先生くらいしかいないっす。そして小町さんはさっきここに来る前に帰っていくのを見て、大志もさっきこの上から帰っていくのを見た、静先生はまずここには来ない、理由としてはここがほとんど閉鎖されている場所だからって所っす」
そう言い終わって目を開けていろは先輩の顔を見るとポカーンと口を開けていた。
いろは「ほ、歩垂君って探偵?ていうか、何か怖い」
歩垂「はいはい、慣れっこっすよ。それで何でここに来たんすか?もう下校時間っすよ」
いろは「それはこっちのセリフ!歩垂君こそ下校時間なのに生徒会室にもの置きっぱなしにして、それで歩垂君ならここかな?と思って来たの」
よく見ると俺の鞄も持っていた。
歩垂「あ〜、それはどうもすみません」
いろは「なにか悩み事?」
歩垂「悩みというか…ただ感傷に浸ってたというかっすよ。文化祭終わったなーって感じで」
いろは「そうだね、とりあえずさあ、帰りながら話そう?流石に下校時間だから」
歩垂「そうっすね」
屋上を出て、校門まで行った。
歩垂「まあ、話もしたいですし送っていくっすよ」
いろは「うんよろしく」
歩垂「…終わったんすよね、文化祭。いろは先輩最後ですし」
いろは「うん」
歩垂「それに、生徒会長もそろそろ引退ですしね」
いろは「そうだね、まあこれは歩垂君に継いでもらうから全然心配はしてないけどね」
歩垂「俺には無理っすよ」
いろは「無理なんかじゃないよ、私がしっかり全校生徒に言うからね。でも、そんな事言わなくても歩垂君はちゃんと皆に信用されてるよ」
歩垂「そうっすね、見てる人は見てるかもしれないっすね。それにうちの学校はそういう選挙とかあんまり関心ありませんから、立候補すればほとんどの確率で当選っすからね」
いろは「うん!だから」
歩垂「それでも無理なんすよ」
いろは「え?」
歩垂「今までは信用がないからって理由だけで済んだんすけど、意外にも少しだけ心配得ちゃったみたいなんで。正直に話しますよ」
1度立ち止まりいろは先輩の方を向いた。
歩垂「俺二学期が終わったら転校するんです」
いろは先輩は呆然としていた。言葉も出ないって感じで。そして前を向き直り歩きだすといろは
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