第11話
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の棒を作った奴か…………かなりの腕を持っている鍛冶師なんだろうな。」
アガットはエステルの背中にさしてある棒を見て呟いた。
「そうね。それに武術の腕もかなりあるらしいわ。ミントは寂しくない?」
アガットの言葉に頷いたエステルはミントに尋ねた。
「ほえ?それってどういう事?」
エステルに尋ねられたミントは首を可愛らしく傾げた。
「ほら、ツーヤにも会えなかったじゃない。」
「あ、うん………心配してくれてありがとう、ママ。でも大丈夫だよ。それがツーヤちゃんの進む道なんだから。ミント達、それぞれの”パートナー”を見つけた時、それぞれの道を行くために別れる覚悟はしていたもの。」
「ミント……………」
「へっ。ガキのわりにナマ言ってるじゃねえか。」
凛とした表情のミントを見てエステルは驚き、アガットは感心した。
「えへへ………でも、アガットさんってやっぱり優しいね!」
「ハア?どういう意味だそれ。」
ミントの言葉を聞いたアガットは心外そうな表情で声を上げて尋ねた。
「だって、ミント達が王都を出発する時、買物とかにも凄く気を使ってくれたもの!」
「言われてみればそうよね……ふふっ。」
「ば、馬鹿言ってんじゃねぇ。ったく……俺は到着まで席で寝てるからな。ウロチョロ船内を歩き回ってルーアンで降りるのを忘れるなよ。」
ミントの無邪気な笑顔とエステルの笑みを見たアガットは照れた後、船内に入った。
「まったくもう。憎まれ口ばっかなんだから。さてと、到着まで時間はあるし、船内を回ってみようかしら。」
「あ!ミントも一緒に回る!」
その後船内を探索していたエステル達は到着のアナウンスを聞いた後、席に戻った。そしてルーアンに到着したエステル達はギルドに向かった。
〜遊撃士協会・ルーアン支部〜
「いや〜!来てくれて本当に助かったよ。何しろカルナさんが留守で掲示板の仕事が溜まっていてね。早速、ジャンジャンバリバリ働いてもらうとしようかなぁ。」
ルーアン支部の受付――ジャンはエステル達に会うなり、仕事がたくさんある事を言った。
「あ、あはは……。相変わらず飛ばしてるわねぇ。」
「よ〜し!一杯仕事をやって、早く推薦状をもらうぞ〜!」
ジャンの様子を見たエステルは苦笑し、ミントはやる気を見せた。
「掲示板の仕事はボチボチ片付けるつもりだが……。何か他に緊急の仕事はねぇのか?」
「それが、仕事は溜まっているけど緊急要請にあたる物はないんだ。市長選の管理は軍の管轄だし……。街も、市長選で盛り上がってるから観光客は少ないみたいなんだよね。」
「ふーん、市長選ってそんなに白熱しているんだ。誰が出ているんだ
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