外伝〜祝賀会の夜〜中篇
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メイドとしてお城で働く事になるのだけどね。」
「そうなんだ………それにしてもどうして女王陛下は姉さんをクローゼ御付きのメイドに誘ったんろう?クローゼ御付きのメイドなら、既にシアさんがいるのに。」
「―――恐らくカリンがヨシュアの姉である事からカリンが信頼できる人物かつ戦闘能力がある事から、非常時にメイドでありながらクローディア王太女を守る事ができる人物だからだろうな。加えて俺にクローディア王太女殿下―――リベールに忠誠を誓わせ続ける為の楔にもなる。俺への罪状もそうだが、アリシア女王がカリンをクローディア王太女御付きのメイドに誘ったのは間違いなく”剣聖”カシウス・ブライトの入れ知恵だろうな。」
「それは………」
「もう、レーヴェったら。ボースでの”竜事件”や”異変”の罪を減刑してもらえた上、好待遇のお仕事まで用意して頂いたのだから、そんな言い方をしなくてもいいじゃない。」
レーヴェが推測したカリンがクローゼ御付きのメイドに誘われた真の理由を聞いたヨシュアが複雑そうな表情をしている中、カリンは呆れた表情で溜息を吐いた後真剣な表情で指摘した。
「フッ、”剣聖”の思惑に利用されているのだから、このくらいの愚痴は許せ。」
「全くもう………あ。メイドで思い出したけど、ヨシュア。もう女装をしないのかしら?」
「え”!?も、もう女装はしないのかって……僕は女装をしたことは一度もないよ、姉さん。」
カリンの口から出た自分にとっての永遠に封印しておきたい忌まわしい過去の話を出されたヨシュアは表情を引き攣らせた後誤魔化そうとした。
「フフ、誤魔化しても無駄よ。”ステラ”としてエステルさん達と一緒に行動をしていた時、エステルさんからヨシュアが劇で姫役を務める為に女装をした事やレーヴェ達の目を盗んでアリシア女王陛下に面会する為にメイドになった話も聞いているわよ♪」
「………………(何でそんな余計な事を姉さん―――いや、家族でもない知り合いに話したんだよ、エステル……!)」
カリンの話を聞いて自分にとっての黒歴史をカリンに教えたエステルをヨシュアは心の中で恨んだ。
「ほう。まさかあの頃にそんな事をしてアリシア女王と密会をしていたとはな。フッ、劇の件を考えると、さぞ本物のメイドに見えただろうな。」
「レーヴェ!?まさか、見ていたの!?劇が始まる前、レーヴェの気配を一瞬感じたけど……」
そしてレーヴェが劇を見ていたような事を口にするとヨシュアは信じられない表情でレーヴェを見つめた。
「ああ。最も俺は気配を最大限に消していたから、劇の役に夢中であったお前では気付かなかったがな。」
「そ、そんな……、レーヴェにまで見られていたなんて……はあ………最悪だ………」
レーヴェの答えを聞
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