4部分:第四章
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ガーだぎゃ、これ」
「ドッペルゲンガー!?それってお化けじゃないきゃ?」
「それが違うという話でりゃーーーす」
「違うって何がよ」
「うちにわかるか」
「うちにもわからんわ」
「!?この娘達」
ここで右の藤井さんがいぶかしむ顔で二人を見つつ言った。
「名古屋の娘達なのかな」
「そうみたいですね」
左の藤井さんが右の藤井さんの言葉に頷いた。
「何かそんな方弁ですよね」
「そのわりにはちょっとおかしいような」
「気が昂ぶってるんじゃないんですか?」
左の藤井さんが言う。
「ドッペルゲンガーとか言っていますし」
「あのさ、君達!?」
「お化け!?」
「ドッペルゲンガー!?」
「ああ、それは違うから」
声をかけた右の藤井さんがそれは否定する。
「僕達ちゃんとした人間だし」
「ドッペルゲンガーでもないよ」
「えっ、違うの!?」
「けれどどっちも」
「どっちが誰だか」
「全然わかりませんよ」
「だからね」
驚いたままの二人に対して右の藤井さんが苦笑いと共に言ってきた。
「ほら、物真似のさ」
「物真似!?」
「っていいますと」
「これだよ、これ」
不意にギターを操る動作をして歌う仕草もする藤井さんだった。
「これ。わかるよね」
「藤井信太郎さんですよね」
「それか物真似の」
二人は少しだけ落ち着きを取り戻して述べる。
「それはわかりますけれど」
「けれどそれが?」
「だから。僕だよ」
右の藤井さんは今度は違う動作をしてきた。それは」
「あっ、それって」
「明石焼いわしさんの物真似ですよね」
全国的に有名なお茶の間の人気者である。明るくおしゃべりなキャラクターが日本人の間で長い間受けている。当然二人もよく知っている。
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