1章〜忍び寄る影〜 外伝〜環の行方〜
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すし、聖女さん自身は関与してない上、聖女さん自身が行っている福祉活動とか考えると聖女さん自身が悪い訳やありまへん上、皇族でもありますからこっちも強く言えないんですわ。要は信者自身、”混沌”をどう受け取るか……ですわ。」
驚いているユリアにケビンは溜息を吐きながら答えた。
「……難しい問題だな。それで?外法を行いをした者は”そちら”で対処しているのか?」
「ええ。それに関しては聖女さんも特に何も追及してきませんでしたし。一応、聖女さんのお墨付きと言う事で”俺ら”で対処しています。………それより、例のブツ、見せてもらえますか?」
「ああ―――こちらだ。」
そしてケビンとユリアはクーデター事件の最優決戦場であった最深部に向かった。
〜封印区画・最深部〜
「こいつはまた……」
ケビンは最深部にあるバラバラになったトロイメライを見て驚いた。
「七耀教会もさぞかしこれらの扱いには困るだろう。超弩級と言ってもいい古代遺物だろうからね。」
「………………………………。……ちょいと調べさせてもろてもええですか?」
「もちろんだ。陛下の許可も下りている。どうか我々に知恵を貸していただきたい。」
ユリアの許可を貰ったケビンはトロイメライを調べ始めた。
「こいつが報告書にあった『環の守護者』っちゅうヤツか。カルバードで出土した巨像に雰囲気は似とるが……。うー、動いているところをこの目で確認したかったわ〜。それと……」
次にケビンはリシャールがゴスペルを設置した装置に目を付けて近付いた。
「古代ゼムリア文明末期……1200年前の代物やな……。装置としての機能は不明ながら遺跡全体の中枢であるらしい……」
「アーティファクトの解析は現代の技術では不可能らしいな。同じ導力として稼働しながらもオーブメントとは異なる機械体系……。そうラッセル博士が仰っていたよ。」
「『早すぎた女神の贈り物』―――そう教会では定義しとりますわ。それであっちが……」
ユリアの言葉に頷いたケビンは支柱が収納されてある床に近付いた。
「『ゴスペル』っちゅう漆黒のオーブメントが使われた直後……ここにあった巨大な柱が床の中に格納されたそうですな?」
「ああ、ここを含めた四隅にある柱が格納されたそうだ。しかし、2ヶ月近く経つのに、その意味はいまだ掴めていない。」
「封じられた『輝く環』……。そして使われた漆黒の『福音』……。装置が喋った『第二結界』と『デバイスタワー』の起動……。なるほどなー……。微妙にカラクリが見えてきたわ。」
「カラクリが見えた……。そ、それは一体どういう……!?」
ケビンの言葉に驚いたユリアは尋ねた。
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