第102話(SC篇終了)
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持も理解できるが、今はそんな事を考えている時間はない。――――脱出用の飛行艇を既に確保させてある。急いで艦内から脱出しなければ、我々も浮遊都市と共にヴァレリア湖の藻屑と化するグロリアスの運命を共にしなければならないぞ?」
「……わかった。ハア……………”盟主”達になんて報告すればいいんだ?」
ブルブランの警告に頷いて疲れた表情で溜息を吐いたカンパネルラはブルブランと共にその場から消え、そしてギルバート達が確保した脱出艇を使ってグロリアスから脱出した。その後グロリアスは浮遊都市の崩壊に巻き込まれて破壊され、飛行艇が全て脱出した為脱出ができなかった多くの強化猟兵達は破壊されたグロリアスと運命を共にした。
こうしてエステル達はリベールの異変を食い止める事に成功し、更にレンと銀の暗躍によってグロリアスが爆破されて浮遊都市と共にヴァレリア湖の藻屑となり、結社は”グロリアス”を失うという想定外の甚大な損害を被ってしまった。そしてエステルを含めた仲間達はそれぞれの新たな道へと歩み始めた。
〜数ヶ月後・ハーメル村〜
リベールの異変より数ヶ月後、エステルとヨシュアはハーメル村のカリンの墓碑を訪ねていた。
「……姉さん、ただいま。」
エステルの隣にいたヨシュアは花束を墓碑に置いて黙祷した後、エステルも続くように黙祷した。
「あのさ、ヨシュア。」
「何、エステル?」
黙祷が終わったエステルに声をかけられたヨシュアは尋ね返した。
「何でカリンさんのお墓参りをしているの?」
「何でって………ここに姉さんが眠っていたのは違いないだろう?」
エステルに訊ねられたヨシュアは不思議そうな表情で答えた。
「あたしが言いたいのはそういう事じゃなくて……―――カリンさん、イオンさんのお陰で生き返って今も元気に生きているじゃない!しかもイオンさん達の話だと、ここに埋められていたカリンさんの遺体も掘り返した後イオンさんがアーティファクトの力で元通りにしてカリンさんを甦らせたんだから、遺体も無いじゃない!」
「ア、アハハ………」
ヨシュアの疑問に答えるかのようにエステルはジト目になってレーヴェと共に自分達を見守っているヨシュアと同じ黒髪と琥珀の瞳を持つ女性――――シスター服ではなくハーメルに住んでいた頃の私服を身に纏っているカリンを指差し、エステルの指摘にカリンは苦笑していた。
「………姉さんの”死”に囚われないという”けじめ”の為にもどうしても最後に一度だけよっておきたかったんだ。」
「ヨシュア……」
「……………」
ヨシュアの真意を知ったカリンとレーヴェは静かにヨシュアを見つめた。
「えっと………改めて言うのも変だけど、あたし、エステル
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