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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
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だったらここは、二人にみんなを任せて、俺たちが相手を引き付けるのが得策なのではないかと思う。

「大丈夫なの?」
「あたしたちも手伝うよ!!」

それを聞いて心配そうに眉をひそめるウェンディとやる気満々な表情のシェリア。その気持ちはすごく嬉しい。嬉しいんだけど・・・

「ごめん。言った通りに動いてもらっていい?」

両手を合わせて二人に頭を下げる。もしここで二人にも手伝ってもらうと、エクシードたちを守れる人がいなくなってしまう。彼らは空を飛べるから素早く逃げれそうなものだけど、今はみんな捕らえられていた疲労やらストレスやらで本来の力を出すことは難しいだろう。彼らを庇いながら戦うのは、ちょっと厳しい。人質とかに取られたら、どうすることもできないだろうし。

「・・・わかった」
「うん!!そうする!!」

納得しきれていないシェリアと俺たちを信じてくれる様子のウェンディ。二人も同じように考えてくれたらしく、みんなを脱出させる方を引き受けてくれるようだ。

「シリル」

突然俺の手を握り、こちらをじっと見つめるウェンディ。その真剣な眼差しに、ちょっと頬を赤くさせている。

「気を付けてね!!」
「うん!!」

そう言って少女は手を離すと、 (エーラ)を出しているエクシードたちの方へとかけていく。

「レオン!!無理しないでね」
「オッケ」

周りに意識を向けて不意打ちを警戒していたレオンにシェリアが声をかけると、彼は手で小さく丸を作ってみせる。それを見てシェリアが彼らしいと頬を緩ませると、二人はエクシードたちを従えて出口の方へと走り出す。

「はぁ、結局討伐みたいになっちゃったなぁ」
「そんなこと言わないでよ、レオン」

元々はエクシードたちと遊ぶ予定でここまで来ていたレオンは、本来の目的から逸れてしまったことにガッカリしている様子。それについては本当に申し訳ないけど、お前も了承済みなんだから文句言わないでよ。

「いたぞ!!」
「メガネのガキと水髪の女だ!!」

ウェンディの姿が完全に見えなくなった頃、ようやくといっていいのだろうか、俺たちのことを探していた闇ギルドのメンバーたちが通路の先から姿を現す。

「それに、普段の討伐とはちょっと違うんじゃない?」
「・・・そうだね」

少し不敵な笑みを浮かべながら、レオンの方を見上げる。それを見たレオンは、同じように口角を上げる。
今回のこれはギルドに回ってくるような討伐の依頼とは全然違う。ウェンディたちを無事に逃がすために時間も稼ぎたいところだし、俺たちの正体にも気付かれたくない。いつもよりも頭を使いながら立ち振る舞わなければ成功できないだろう。

「ラウルのためにも、ちょっと頑張ってみるかな」

隣に立つ少年の魔力が
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