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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
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認しつつまた出口に向かって走り出す。

「なんだ?この杜撰すぎる警備は」

走りながら周りに気を配りつつ愚痴にも似た言葉を発したのはエクシードたちを監禁部屋から出してくれた氷の神。彼の言う通り、あまりにも人と遭遇しなさ過ぎて、なんだか不気味な感じがする。

「もしかして何かで人が出払ってるとか?」

氷の神の隣を走る天神がそう言葉を漏らす。そういえばさっき、食事係りが「また後で来る」とか言っていたなぁ。どこかを襲撃してて、それが成功し次第エクシードたちにそこからお宝とかを運ばせるつもりなのかな?

「だったら今がチャンス・・・だよね?」
「うん!!」

天竜と視線を交わし、小さくうなずく。もしこの仮説が正しいのであれば、ここから抜け出すことはそう難しくない。仮に見つかったって、殲滅することも容易い!!・・・はず。

「おい!!大変だ!!」
(((((ビクッ)))))

すると、俺たちが向かっている方向からドスの効いた男の声が響き渡る。あまりの大声に、俺やウェンディ、そしてエクシードたちは体をビクつかせている。

「なんだよ!!うるさいな!!」
「門番の交代に行ったら、あいつらメガネの男と小さい女に不意を付かれて木に結ばれてやがったんだ!!」
「何!?」

どうやら俺とレオンが最初に気絶させた門番たちが見つかったらしい。それのせいで、侵入者がいることに気付かれてしまったようだ。

「金髪のメガネと水髪の女が侵入した!!探せ!!」
「「「「「了解!!」」」」」

近くにいた部下と思われる男たちに指示を出す大柄な男。指示を受けたメンバーたちは四方八方へと散っていく。

「マスターが帰ってくるまでに捕まえろ!!忍び込まれた証拠もできる限り消せ!!」

どうやらシェリアの予測通り、ここにいるメンバーが全員ではないようだ。マスターがどこかに行っているようで、そいつにバレないように俺たちを始末することを考えているらしい。

「あ〜あ、バレちゃったな」
「仕方ないよ」
「うん。むしろここまでバレてなかったのが不思議だもん」

頭の後ろに手を組んで残念そうにしているレオン。でもこれは予想の範疇。それに、相手はあることを勘違いしているようだしね。

「ウェンディ、シェリア」
「ん?」
「何?」

俺はすぐさま二人の少女に向き直る。彼女たちは一体どうしたのかわからず、次に発せられる言葉を待っている。

「ここは俺とレオンが囮になるから、二人はエクシードのみんなを連れてここから逃げて」

奴等がしている勘違い。それは侵入者が二人しかいないと思っていることだ。本当はウェンディとシェリアもいるのだが、最初に気絶させた時には彼女たちはその場にいなかったから、気付いていないのも当然だろう。

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