よく見ると開いてる
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な?」
「お願いだから心読まないでくれる?」
俺の考えもなぜかレオンには筒抜け。迂闊に変なことを考えることができないな、こいつの前では。
「みんな!!今のうちに出て!!」
「早く早く!!」
俺とレオンが揉めてるうちに、ウェンディとシェリアが抉じ開けられた扉からエクシードたちを外へと出す。みんな疲労感はあるようだけど、ケガとかをしている猫もほとんどいないみたい。それを見てホッとひと安心する。
「どうやってこいつら逃がす?」
いきなり真剣な表情になった金髪の少年がこれからのことについて問いかける。
目を使って周りに敵がいないか確認してみる。ついさっき食事を与えたばかりなのだからだろうか、みんなここには近付いてくる気配がないように見受けられる。
「出入り口もないみたいだし、元来た道を戻るしかないかな」
みんなが捕まっていたこの場所には、窓や非常口がどこにもない。エクシードたちを絶対に逃がさないようにと配慮しているからだと思うけど、そうなると彼らを逃がすには入ってきた門のところまで戻る必要がある。
「みんな、動ける?」
「うん!!」
「なんとか!!」
しゃがんで彼らに目線の位置を合わせたウェンディがそう聞くと、みんな大きくうなずく。よほど助けられたことでテンションが上がっているのか、みんな笑顔が絶えないのが印象的だ。
「この人数、見つからないでいけるかな?」
「ちょっと厳しいと思うなぁ」
今この場にいるエクシードはパッと数えると20匹くらいいる。この人数をバレないで出口までたどり着くのは至難の技だろう。
「心配しなくていいよ。いざとなったら俺とシリルでなんとかするし」
数匹のエクシードに乗られているレオンがドンッと胸を叩き自信満々の笑みを浮かべる。結局戦うことになるのはなんだかもったいない気もするけど、そんなことも言ってられないか。
「みんなが待ってる村まで戻るぞ!!」
「ありがとうございます!!シリルさん!!ウェンディさん!!」
エクシードたちもようやく村に帰れると思っているらしく、みんな大盛り上がり。シャルルやセシリーも仲間がたくさん戻ってくれば嬉しいだろうし、ここは踏ん張りどころだな。
「みんな、極力静かに行こうね?」
「「「「「オオッ」」」」」小声
テンションマックスの彼らに釘を刺した後、敵に気付かれないうちにと階段をかけ登っていく。さてさて、無事に脱出できるだろうか?
タッタッタッタッ
階段を一気にかけ上がった俺たちは、続いて出口へと続いているはずの通路を駆けている。途中で曲がり角がある度に立ち止まっては、進路に敵がいないか確
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