第3話
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事になった事情を説明した。
「こ、この娘が”竜”!?本当なの、エステル!?」
ミントの正体を知ったシェラザードは驚いてミントを見て、エステルに尋ねた。
「…………………………」
カシウスは驚きの表情で黙ってミントを見ていた。
「うん。それとこの娘の友達のツーヤって子が言ってたんだけど、まだ大人になっていないから”竜化”はできないんだって。」
驚いているシェラザード達にエステルは説明した。
「…………話はわかったわ、エステル。でも、一つ聞かせて頂戴。どうして”母”になったの?”姉”ではいけないの?」
エステルの話を聞き終えたレナは静かな声で尋ねた。
「そ、それは……………」
「………何もこの娘を引き取った事には反対していません。でもね、エステル?あなたの年で”母”を務めるなんて、並大抵の事ではないのよ?」
「で、でも!ミントは10年近くもあたしの事、待っていたんだよ!?」
「それは”パートナー”の話でしょう?………ねえ、ミント。よかったら私達があなたのパパとママになってもいいかしら?」
エステルの反論をバッサリ切ったレナはミントに優しい微笑みを見せて、尋ねた。
「やだっ!ミントの”ママ”はママだけなんだから!」
レナの申し出にミントは思いっきり首を横に振って答えて、エステルの手を強く握った。
「ミント…………」
ミントの答えにエステルは感動し、ミントの手を強く握り返した。
「フフ……どうやら、ちゃんと”母親”をやっているみたいで安心したわ。」
「へっ!?」
いきなり態度を変えたレナを見て、エステルは驚いた。
「レ、レナさん!?さっきまで反対していたのに、なんでいきなり態度を変えたんですか?」
レナの心変わりにシェラザードは驚き、尋ねた。
「フフ………ミントがエステルに抱きついて、泣いているのを見て、迷子の子供が母親を見つけたのと同じようだなって思って、ミントがエステルの事を実の母親のように慕っているってすぐに気付いただけよ。
それに2人のお互いを見る目や態度を見ていたら、誰でもわかるわ。」
「いや、そんなすぐにわかるのなんて、レナさんだけと思うのですが………」
「さすがレナだな………」
レナの答えを聞いたシェラザードは驚き、カシウスは感心した。
「って!もしかしてあたし、試されていたの!?」
驚いていたエステルだったが、ある事に気付き声を上げた。
「フフ……ごめんね、エステル。まだ成人もしていないあなたが本当に母親をやれているか、どうしても心配でね?ちょっと、試させてもらったわ。」
レナは優しい微笑みを見せて、謝った。
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