第2話
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……。家に戻ってるはずないってちゃんと分かっていたんだよ……」
「そっか……」
「でもね……この部屋が最後だったから……。他に、ヨシュアの居場所なんてあたしには思いつかなかったから……。だから……ここでおしまい。あたしはもう……二度とヨシュアに会えないんだ……」
「エステル………!」
絶望に陥っているエステルを見てレナは思わずエステルを抱きしめた。
「お母さん……!ヨシュアと会えなくなっちゃったよ……!う、ううっ………」
抱きしめられたエステルは涙を流し始めた。
「………そう………………」
泣き始めているエステルを慰めるように、レナはエステルを強く抱きしめ、エステルの背中を優しく撫でた。
「………………………………。諦めるの、早ないか?」
その様子を見たケビンはしばらくの間黙って考えた後、言った。
「…………?」
ケビンの言葉の意味がわからなかったエステルはレナから離れて、立ち上がってケビンを見た。
「所詮、運命なんちゅうもんは女神にしか見えへんシロモンや。そんなもんに縛られた気になって諦めるのは早すぎるで。大事なんは、エステルちゃんが何をどうしたいって事とちゃうか?」
「で、でも……。ヨシュアを捜そうにも何の手がかりもないし……」
ケビンに尋ねられたエステルは戸惑いながら答えた。
「いや、そうでもないやろ。そのカレシがどんなヤツかオレは知らへんけど……。何のきっかけもなしに姿を消すヤツなんておらんで。」
「……え…………」
「最近、カレシの言動や態度で何かおかしなことはなかったか?もしくは、カレシに関係ありそうな奇妙な出来事が起こったりとかな。ずっと一緒にいたキミにしかわからんことやで。」
「……あ……!」
ケビンに言われたエステルは頭の中に思い当たる節を思い出し、声を上げた。
「ああっ……!ヨシュアがおかしくなったのはあの休憩所に戻ってから……。……うそ……どうして?なんであたし……あの時あった人が思い出せないの?」
一部の記憶が思い出せない事にエステルは青褪めた。
「エ、エステルさん!?」
廊下で見守っていたテトリはエステルの言葉を聞き、青褪めた。
(……ちょっと待って。確かあの時、エステルが会った人って……!)
(アルバと名乗っていた考古学者………あの男が黒幕という訳か……!)
「人の記憶を、しかもエステルの記憶を弄るなんて外法、絶対に許せませんわ……!」
一方エステルの身体の中で見守っていた為、記憶に影響を受けなくエステルが思い出せない人物の事を覚えていたパズモが言い出し、その答えをサエラブが答えた後、エステルの記憶障害を起こさ
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