第1話
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………………………。あんな、オレさっきも言ったように観光中やから特に用事もないねん。せやから、ロレントって街で降りてエステルちゃんを家まで送ったるわ。」
「ええっ!?」
ケビンの申し出にエステルは驚いて声を上げた。そして飛行船はロレントの空港に到着した。
〜ロレント発着所〜
「は〜、ここがロレントか。こう言うたらなんやけど発着場がある以外は田舎やね。」
飛行船から降りたケビンは周囲を見渡して感想を言った。
「悪かったわね、田舎で。一応言っておくけど、礼拝堂だってあるし、それに”闇の聖女”様が住んでいる街だし、メンフィルの王様やお姫様が住んでいる大使館だってあるんだからね。」
ケビンの感想にムッとしたエステルは自慢げに言った。
「お〜……あの噂の聖女さんや覇王もこの街に住んでいるのか………そりゃ、凄いな。」
エステルの説明を聞いたケビンは感心した様子で言った。
「ふふ〜んだ。……ねえ、ケビンさん。ちょっと聞きたいんだけど、いいかな?」
「ん?なんや?」
「アーライナ教やイーリュン教と七曜教会って……仲が悪いの?」
「ハッ?なんでそんな事を思ったん?」
エステルの疑問を聞いたケビンは首を傾げた。
「えっと………七曜教会の信者の人達が、イーリュンやアーライナの神様を信じ始めて、信徒が減ったって習った事があるから。」
「おいおい……今の日曜学校はそんなキッツイ事も教えているんかいな…………」
エステルの説明を聞いたケビンは驚いた後、溜息を吐いた。
「あ、日曜学校じゃなく、シェラ姉――シェラザードっていう遊撃士の先輩が教えてくれたんだ。」
「遊撃士の?遊撃士がなんでそんな事を知っているん?」
「実はシェラ姉って、”闇の聖女”様の魔術の弟子なんだ!」
「ほへ〜……そりゃまた、凄いな。あの”闇の聖女”から直々に指導して貰えるなんて滅多にないと思うで?」
エステルの説明を聞いたケビンは驚いた。
「えへへ……実はあたしも聖女様にちょっとだけど、魔術を教えて貰った事があるんだよ?それに聖女様からこのブローチを貰ったんだから!」
エステルは自慢げに言い、胸に着けていたペテレーネから昔貰ったブローチをとって、ケビンの前に突き出した。
「ん……?それって、確かアーライナ教の信者が着けているお守りやないか……という事はエステルちゃん、アーライナの信徒だったんかいな!?」
突き出されたブローチを見たケビンは驚いた。
「ううん。聖女様が遊撃士を目指すあたしの為にって、特別にくれたんだ!」
「ハハ……実はエステルちゃんって、凄い娘やったんやな。」
「えへ
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