第1話
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ち歩いて……」
エステルの言葉を聞いたケビンは心外そうな顔をした後、証拠の聖典を出すために服の中を探したが
「………………………………。ゴメン、座席に忘れてきたわ。」
聖典が服の中に入っておらず、どこにあるかを思い出したケビンは気不味そうな表情をした。
「……説得力ゼロなんですけど。ふふ……。ホント、おかしなお兄さんね。」
「あ!今ちょっと笑ったな?うんうん。やっぱ可愛い子は笑顔でないとな。ま、そういうわけやからよかったら神父として相談に乗るで。ナンパは抜き、空の女神に誓うわ。」
「あ……うん……。で、でも……どんな風に相談したら……。あたし……。……んくっ………………」
ケビンの言葉に頷いたエステルは今にも泣きそうな表情で涙をこぼし始めた。
「え、ちょっと待ってや……。何か知らんけど!ゴメン、オレが悪かった!」
涙をこぼし始めているエステルを見たケビンは焦って、謝り出した。
「ひっ、えっ……。うううう……あああああっ……。うわあああああああああん……!」
ケビンの謝罪が聞こえていないエステルはその場で泣き出した。
「あー……よしよし、良い子や。今までガマンしとったんやな。気の済むまで泣いたらええよ。」
エステルの様子を見たケビンはエステルの肩に手を置いて、慰めた。
「うあああっ……!うわああああああああん……!」
そしてエステルはしばらく泣き続けた。
〜定期船セシリア号内〜
「えっと……ケビンさんだったっけ。ごめんなさい……みっともない所を見せちゃって。」
その後泣き止んだエステルはケビン飛行船の中でケビンに謝った。
「ええて、ええて。女の子に胸貸せるなんて役得や。どや、ちょっとは落ち着いたか?」
「……うん。あたしエステル。エステル・ブライトっていうの。遊撃士協会に所属してるわ。」
ケビンの言葉に頷いたエステルは自己紹介をした。
「エステルちゃんか〜。名前もめっちゃ可愛いやん。………………………………。……って、遊撃士協会?」
エステルの自己紹介に頬を緩めていたケビンだったが、エステルが所属している団体を思い出し、驚いた。
「うん、これでも遊撃士よ。えへへ、あんなみっともない姿見たら信じられないかもしれないけど……」
「いや、そんなことないで。よく見たらそれっぽい恰好やし。やっぱ何かの武術をやってるん?」
「棒術を、少しね。後、最近は剣術も始めたわ。……まだ実戦で使えるレベルじゃないけど。そういうケビンさんは本当に教会の神父さんなの?どう見てもそうは見えないんだけど。」
「あいた、キツイなぁ。まあ、オレは巡回神父やからちょい毛並みが違うのは認め
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