第100話
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メルに行きました。そしてそこで、地縛霊と化していたカリンを見つけました。」
エステルとアガットの反応にイオンは苦笑し、アリエッタはイオンの代わりに説明をした。
「じ、地縛霊って………も、もももももしかして、幽霊!?」
「もしかしなくても、幽霊よ。”地縛霊”と言うのは、自分が死んだことを受け入れられなかったり、自分が死んだことを理解できなかったりした魂、後はその土地に特別な思いがある魂が、自分が死亡した時にいた土地や建物などから離れずにいるとされる霊なのよ。」
表情を引き攣らせているエステルを苦笑しながら見つめていたアーシアは説明をし
「普通、霊となってなおこの世に留まっている魂は自我や理性を失っているのですが……彼女―――カリンは奇蹟的にも理性――つまり生前と全く同じ自我と理性を持っていた状態で霊と化して、あの地に縛られていたのです。」
「そして、カリンからこの世に留まり続けている事情を聞いたイオン様が、古代遺物を使って、カリンを甦らせました。」
「ア、古代遺物で!?」
「古代遺物には人を生き返らせる物もあるのか……」
「ちなみにそのアーティファクトって、一体どんなものなのかしら?」
イオンとアリエッタの説明を聞いたエステルとレイスは驚きの表情でイオンを見つめ、レンはイオンに訊ねた。
「―――”聖杖ユニコーンズ・ホーン”。かつてゼムリア大陸に存在したと言われるその角に膨大な聖なる霊力を秘める一角獣の角を材料にして作られたアーティファクトです。」
「ブッ!?(レプリカのネビリムさんを封じ込めていた触媒と同じ名前の武器かよ!?しかも、効果も俺達が持っていたのと似ているし……偶然だよな??)」
「ルーク兄?もしかしてそのアーティファクトの事を知っているの?」
イオンの説明を聞いて噴きだしたルークが気になったエステルはルークに訊ねた。
「い、いや。たまたま俺が知っている武器と同じ名前だったから驚いただけだよ……ハ、ハハ………」
「??えっと……要するにそのアーティファクトのお陰でカリンさんは生き返ったって事なの?」
そして冷や汗をかきながら乾いた声で笑って誤魔化すルークを不思議そうな表情で見つめた後イオンに訊ねた。
「ええ。―――先に言っておきますけど、カリンを生き返らせることができたのは霊と化したカリンが自我と理性を持ち続けていた事で清浄なる魂であり続けたからです。もし彼女の魂がこの世に留まっていなかったり、彼女の魂が穢れていては蘇生はできませんからね。彼女が甦る事ができたのは奇蹟のような偶然が重なり合ったお陰です。」
「フッ……”奇蹟”か………今だけは女神
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