プロローグ〜改変の契約〜後篇
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まさか俺達への依頼は”西風の旅団”に所属していた猟兵達と争う内容なのか?」
レンの意味ありげな問いかけにゼノは眉を顰め、レオニダスは目を細めてレンに問いかけた。
「直接争う事は滅多にないと思うわよ。それに二人の”元仲間”と言っても8年前に”西風の旅団”を抜けた人だから、二人がその人の事を覚えているかどうかわからないし。」
「8年前に団を抜けた奴やと………?――――!」
「”キリングベア”――――ガルシア・ロッシか。確か奴は”ルバーチェ”に引き抜かれて団を去ったのだから……まさか今後”ルバーチェ”と争う予定でもあるのか?」
レンの話に眉を顰めたゼノだったがある人物を思い出して目を見開き、レオニダスは静かな表情である人物の顔を思い浮かべながらレンに問いかけた。
「それを説明する前にさっきのレンの質問に答えてくれるかしら?8年前に団を抜けた人とはいえ、やっぱり元仲間と殺し合うのは避けたいかしら?」
「クク、例え元仲間でも”戦場”で”敵”同士になるんやったら容赦はせんし、ましてや8年前に団を抜けて”部外者”になった奴なんて俺達にとっては完全に”他人”やから特に問題ないで。」
「依頼内容の続きを言ってくれ。」
レンの問いかけにゼノは不敵な笑みを浮かべて答え、レオニダスは静かな口調で続きを促した。
「わかったわ。――――レンはね。そう遠くない時期に帝国か共和国、どちらかで内戦が起こると思っているわ。」
「……まあ、二大国の事情を考えたら確かにそう思ってもおかしくないな。」
「特に帝国は近年”貴族派”と”革新派”の対立が激しくなっていると聞く。両陣営共に軍備を増強している件を考えると、特に帝国では近い内に内戦が起こってもおかしくないな。」
レンの推測を聞いた二人はそれぞれ真剣な表情で同意した。
「そして内戦が始まれば、その影響は各国へと広がって行き、ゼムリア大陸は戦乱の時代になるかもしれないわ。レンはその時に備えてレンの家族や故郷――――リベールを守る為に”戦力”を集めているの。」
「………この船で警備をしている猟兵達や俺達にこの船の乗船券を渡しに来た”銀”、そして先程の執事やメイド達もその”戦力”の内か?」
「あら、ジョーカーお兄さん達の事も気づいていたんだ。ちなみにあの3人の中ではフェリシアお姉さんが一番実力があるのよ♪」
レオニダスの指摘にレンは目を丸くした後ウインクをした。
「へ……あのドジッ娘メイドさんがか?」
「ええ。というかむしろ武器の手入れや戦闘技術の方が『お茶を入れるよりもずっと簡単にうまくできます!』って言っているくらいよ?」
「なら何でメイドをやってんねん……どう考えても戦闘技術を主にした職業の方が向いて
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