第94話
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駕する者はそうはいない。たとえS級遊撃士や”蛇の使徒”といえどな。」
エステル達のメンバーを見てステラを見つけ、ステラから何かを感じ取ったレーヴェは一瞬驚いたがすぐに表情を戻して静かな表情で答えた。
「ケッ……吹いてくれるじゃねえか。」
「………………」
レーヴェの指摘にアガットが表情を厳しくしている中、アーシアは真剣な表情でレーヴェを最大限に警戒していた。
「……あなたの強さはイヤと言うほど分かっているわ。でも、あたしたちも理由があってこんな所までやってきた。”輝く環”による異変を止めて混乱と戦火を防ぐために……。沢山の人たちに助けられてあたしたちは今、ここにいる。だから……退くつもりはないわ。」
「フ……理由としては悪くない。だが、ヨシュア。お前の理由は違うようだな?」
「え……」
レーヴェの言葉を聞いて驚いたエステルはヨシュアに視線を向けた。
「お見通し……みたいだね。僕は……自分の弱さと向き合うためにここまで来た。あの時、姉さんの死から逃げるために自分を壊したのも……教授の言いなりになり続けたのも……全部……僕自身の弱さによるものだった。それを気付かせてくれた人に報いるためにも……大切な人を守るためにも……。僕は……正面からレーヴェや教授に向き合わなくちゃいけないんだ。」
「ヨシュア……」
(本当に立派になったわね……)
「………………………………。……巣立ちの時か。もうカリンの代わりに心配する必要もなさそうだ。」
ヨシュアの決意にエステルとステラが嬉しそうにしている中、レーヴェは静かな表情で呟いた後剣を構えた。
「……これでようやく手加減する必要はなくなった。本気で行かせてもらうぞ。」
「ちょ、ちょっと!どうしてそうなるのよ!?ヨシュアのことを心配しておいてどうして―――」
「いいんだ、エステル。覚悟を決めただけではレーヴェは納得してくれない。その覚悟を貫き通せるだけの力が伴っていないと駄目なんだ。」
レーヴェの行動を見て反論しようとしたエステルをヨシュアは制した。
「フフ、そういうことだ。」
ヨシュアの指摘に不敵な笑みを浮かべて同意したレーヴェは獅子のような姿をした人形兵器――ライアットセイバーを2体呼び寄せた。
「―――俺にも俺の覚悟がある。もし、お前たちの覚悟が俺の修羅を上回っているのなら……力をもって証明してみるがいい!」
「うん……!」
「……望むところよ!」
「―――平和を望むアリシア祖母上とクローディア、そしてリベールの民達の想いをこの剣に乗せ、全身全霊で挑ませてもらう!」
「ヴァン師匠の”アルバート流”……ユン老師の”八葉一刀流
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