プロローグ
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「うん?」
溜息を吐いて何かを言いそうなシェラザードを見て、カシウスは首を傾げた。
「先生もヨシュアも、かなり最低です。………もし、この場にレナさんがいたら、同じ事を言うでしょう。」
「…………………………」
シェラザードに責められ、またレナの事も出されたカシウスは辛そうな表情で黙っていた。
〜王都グランセル・北街区〜
「はあっ、はあっ……」
一方エステルは雨が降り出す中、当てもなく街を走っていた。
「………………………………。そんなわけない……。ヨシュアが居なくなるなんて……そんなこと……あるわけない……」
立ち止まったエステルの表情は消えていて、目の焦点があってなく、現実を逃避するかのように呟いていた。
(エステル………)
(エステルさん…………)
(あの愚か者が………!エステルがこうなるのは数年間、生活を共にしていればわかることだろうが……!なのにあのような真似を……!)
(………深い悲しみと絶望が感じられるわ…………希望と喜びで溢れ、輝かしい笑顔を持つ娘なのに……ニル、エステルをこんな目に合わせたヨシュアの事、絶対に許さないわ!)
エステルの様子をエステルの身体の中からパズモとテトリは悲しそうに見ていて、サエラブとニルはエステルを悲しませたヨシュアに怒りを抱いていた。
「おっと、嬢ちゃん。こんな所でどうしたんだ?」
そこに一人の巡回兵がエステルを見つけて、声をかけた。
「濡れちまうまえに、さっさと家に帰った方がいいんじゃないか?」
「あ…………………………そっか、そうよね。ヨシュアが居なくなるはずがない………きっと……先に家に帰ってるだけ………」
「え?」
自分自身に言い聞かせるように言うエステルの言葉に兵士は首を傾げた。
「兵士さん、ありがと!急いで家に戻る事にするわ!」
兵士にお礼を言ったエステルはロレントに帰るため、空港に向かった。
「な、なんだぁ?それにしても今の子………どこかで見たことがあるような。」
一人残された兵士はエステルの言動や行動に首を傾げた後、エステルの見覚えのある容姿に首を傾げていた後、ある事に気付いた。
「…………!そうか!クーデター阻止に協力した………!」
その後エステルは飛行船に乗って、ロレントに向かった………………
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