第116話
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〜封印区画・最下層・最深部〜
エステル達が踏み込んだ曰くありげな柱が4本立っている大部屋にツァイスでエステル達が博士に渡した黒のオーブメントを置いて何かの装置を起動させている、今までの事件の黒幕であるリシャール大佐がいた。
「………やはり来たか。何となく君達が来るのではないかと思ったよ。……それにしてもまさか貴女が彼女達に協力するとは思いませんでしたよ、戦妃殿。」
何かの装置を操作していたリシャールは操作をやめ振り返り、落ち着いた表情でエステル達を見た後、カーリアンを見た。
「フフ、貴方にとっては都合が悪い事でしょうね。」
リシャールに見られたカーリアンは不敵に笑って答えた。
「……貴女は国の、夫の考えを否定するつもりですか?」
不敵に笑っているカーリアンにリシャールは問いかけた。
「リウイ達は関係ないでしょうが。……それにあなたの部下が大使館のメイドに手を出そうとした事、知っているかしら?」
「なっ!?」
カーリアンの言葉にリシャールは驚いた。
「最もそんな事をしようとした馬鹿達はこの世にはもう存在していないから、問い詰める事はできないわよ♪」
「……………………」
カーリアンの言葉を聞いたリシャールは自分の命令を聞かずに勝手に動いた部下達の死を悟り、愕然とした。
「リシャール大佐……。あたしたち、女王様に頼まれてあなたの計画を止めに来たわ。」
「まだ『ゴスペル』は稼働させていないみたいですね。今なら……まだ間に合います。」
エステルやヨシュアはリシャールを説得しようとしたがリシャールは気を取り直して、首を横に振って否定した。
「ふふ、それはできんよ。」
「な、なんでよ!?そもそも『輝く環』って何!?そんなもの手に入れてどうしようっていうのよ!?」
頑ななリシャールを見て、エステルは叫んだ。
「かつて古代人は天より授かった『七の至宝(セプト=テリオン)』の力を借りて海と大地と天空を支配したという。その至宝のひとつが『輝く環』だ。もし、それが本当に実在していたのだとしたら……。国家にとって、それがどういう意味を持つか君たちに分かるかね?」
「こ、国家にとって……」
輝かしい未来を見ているように見えるリシャールがエステル達に向かって放った言葉はエステルは何のことだかサッパリわからなかった。
「周辺諸国に対抗する強力な武器を手に入れる……。つまり、そういう事かしら。」
意味がわかったシェラザードは目を細めて尋ねた。
「その通り……。知っての通り、このリベールは周辺諸国に国力で劣っている。人口はカルバードの5分の1程度。兵力に至っては、エレボニア
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