第116話
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ている可能性なんじゃないかって思うの。もし、これから先、戦争みたいなことが起こっても……。みんながお互いに支え合えれば何でも切り抜けられる気がする。わけの分からない古代の力よりそっちの方が確実よ、絶対に!」
エステルは太陽のような明るい笑顔で未来を語り、リシャールのしようとしたことを否定した。
「エステル………」
ヨシュアは的を得た答えを言うエステルに感心した目で見つめ
「ふふ、さすが先生の娘ね。」
シェラザードは口元に笑みを浮かべ
「エステルお姉ちゃん………」
ティータは尊敬の眼差しでエステルをみて
「エステル………」
リスティは優しい微笑みを浮かべて、エステルをみて
「フフ………あの2人もまあ、とんでもない娘に生まれ変わったわね♪」
カーリアンはかつての戦友達がエステルに転生した事に笑みを浮かべていた。
「フフ……強いな、君は。だが皆が皆、君のように強くなれるわけではないのだよ。目の前にある強大な力……。その誘惑に抗うことは難しい。そして私は、この時にために今まで周到に準備を進めてきた。この準備のために犠牲者も出た。私のせいで犠牲になった彼らのために報いるためにも今更、どうして引き返せようか。」
一方エステルの言葉を聞き終えたリシャールは皮肉げに笑った。
「………………………………。……一つ、教えてください。どうして大佐は……この場所を知っていたのですか?」
「なに……?」
「女王陛下すら存在を知らなかった禁断の力が眠っている古代遺跡……。ましてや、宝物庫から真下にエレベーターを建造すればその最上層にたどり着けるなんて……。
あなたの情報網を駆使したって知りえるとは思えないんです。」
「それは……」
ヨシュアの言葉にリシャールはどう返すかわからず口ごもった。
「そして、その『ゴスペル』……。ツァイスの中央工房をもしのぐ技術力で作られた謎の導力器……。あなたは、それをいったいどこで手に入れたんですか?」
「……答える義務はないな。」
リシャールはヨシュアの言葉に目を閉じ何も答えなかった。
「違う……!あなたは、僕の質問に答えることができないんだ!」
「!!!」
「ど、どういうこと……?」
ヨシュアの叫びにリシャールは表情を歪め、ヨシュアとリシャールのやり取りを聞いて、様子がおかしいと思ったエステルはヨシュアが何が言いたいのかわからず呟いた。
「ただあなたは、この場所に『輝く環』という強大な遺物が眠っていると確信していた。
そして、その黒いオーブメントを使えば手に入ると思い込んでいたんだ。だけど、そう考えるようになったきっかけがどうしても思い出せない
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