欧州へ
空母赤城
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「お疲れ様です」
「お疲れ、理恵が隊長になっているとはね」
「私も任命されたときは驚きました」
先ほど到着したこの人は、私の元上司である桐島えりか大佐。
元119航空隊の隊長です。
桐島さんには何度も助けられたのです。
私が入隊してすぐのころはまともに飛ぶこともできなくて、訓練以外の時間も付き合ってくれたのです。
そして、前回欧州に行ったときは、シールドを張ったのにもかかわらず、ネウロイの攻撃で飛ばされてしまったところを桐島さんに助けてもらったのです。
「時間も押していることだから、とっとと引継ぎをしてしまいましょう」
「そうですね。ではーーー」
私は現在基地に残っている訓練中の隊員数、引き継ぎ任務等を伝え
「ーーー以上です」
「わかりました。」
と、無事引継ぎを終えることができたのですが、一年間いたこともあり愛着があったのかなかなか出発できなかった。
それは理恵だけではなく圭や千香も同じだった。
まぁ、摩耶は単純に眠たいだけなのかもしれないが。
最後に何かしないといけないけどいったい何をすればいいのかな。
このままいってしまうと、なんか後悔する気がするんだよね。
「理恵、早くいかないと追いつかないぞ」
「そうなんですが・・・」
「・・・仕方がない」
何かを感じ取ったのか、桐島は腹に力を入れ始め、理恵たちの前に立った。
「敬礼!!!」
そう、隊舎に向かい敬礼をさせる。
理恵の思いを考慮してくれたのである。
大井は理恵の出身でもあるため、なおさら思いが強かったのであろう。
「満足したか?」
優しく問いかけると理恵は満面の笑みで返事をした。
桐島はそれを見届けると、そっと背中を押し、出発するように告げる。
それを察した理恵は周りを見て、隊員がそろっていることを確認し、
「119航空隊!出発!!」
大きな声を出し、空母赤城に向かうのであった。
〜空母 赤城〜
扶桑皇国海軍第一航空戦隊。
旗艦赤城を中心とした扶桑の特務艦隊である。
編成は正規空母赤城に第十六駆逐隊の雪風、初風、時津風、天津風と第十七駆逐隊の浦風、谷風、浜風、磯風と、渡欧艦隊にしてはかなりの戦力を有していた。
だが、敵はネウロイである。
通常兵器でどこまで戦えるかはわからない。
「坂本さん。今朝、誰かが発艦したと思うんですけど、なんかあったんですか?」
空母赤城には今朝まで護衛として乗艦していた105航空隊がいたのだが、宮藤とは会っていなかったため、宮藤は何らかの戦闘があったのかと思っていたのである。
「はっはっはっ。この艦には私以外にも魔女がいるということさ」
「答えになてないです
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ