第十六話 イタリカの戦い2
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様子で語ったという。
その噂は最初こそ信じるもはいなかったが、コダ村の住民達の多くが同じような証言をして、何より翼龍の鱗とはくらべものにならないほど希少性がある古代龍の鱗を見せた事により、炎龍を倒した事が本当であったと知る事になった。真実だとわかると、その話は凄まじいスピードで拡散していき、このイタリカにも情報が回ってきたのだ。
そのため噂で聞いた『緑の人』の特徴が一致した第三偵察隊の格好を見て、イタリカの住民達は熱烈な視線を第三偵察隊に向けて歓迎しているのだ。だからピニャは、これで士気が回復するなら彼らを一時的にせよ味方にしようと判断したのだ。
ーーー。
場所は変わって南門では第三偵察隊は準備を敵に備えての準備を進めていた。自衛隊が使用するミニミ軽機関銃とアカツキ帝国軍で使用する68式突撃銃と弾薬の互換性がある68式汎用機関銃も設置されている。
「敵であるはずの帝国軍をどうして助けるのだ?」
第三偵察隊の行動に対して疑問があるようでアナが島田に質問する。
「イタリカの市民達を守るためだ」
「どうしてだ?そんな義理などジエイタイにもアカツキ帝国軍にもないはずだが」
島田の説明に対して納得いく理由を言えと視線で島田に訴えるアナ。
「例え敵国人でも戦争と関係ない市民を守るのが俺達の仕事だ。それに、俺達と戦争を続ける無意味な事だと分かってもらうためでもある。」
「確かにな……アカツキ帝国軍の武力は次元が違い過ぎる」
身をもってその武力を味わった事があるアナは、島田の答えに納得がいった様子で頷いた。
「やっぱり帝国は許せそうにないのか」
先ほどから冷静な口調で喋っているアナであるが、何処かしら棘がある口調で喋っている事に島田は気になっていた。
「シマダ殿には隠し事は出来ないか……無論、ここにいる市民達は帝国軍とは関係ない事は分かっている。だが、それでも割り切るのな中々難しいものだと痛感している」
「人の感情はそう簡単に割り切れるものじゃないさ。別にアナが変というわけじゃないよ」
「すまないな、シマダ殿」
そんな風に島田とアナが二人で喋っている所で遠くで部下である清水、宮本、クリストフ、アニエスの四人は見ていた。
「遠くから見ればいい雰囲気なんすけど会話が……」
「うん、色気ゼロだよね」
二人の会話を聞いてそう呟くのが清水と宮本。
「アナさんって大尉の事、好きなのかな?」
「いえ、あれは恋愛感情ではありませんね」
宮本の言った事に対してクリストフは違うと反論する。その理由をアニエスは「どうして?」と、クリストフに聞く。
「アナさんが大尉に抱いている感情は、どちらかというと親愛に近いものですね」
アナはブルーム王国の
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