6話『復讐者とグレモリー眷属<特訓>』
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ともに、消え去る光の槍。
その隙に夕麻は、俺に突きを放ってくるが、俺はそれを突きで受け止める。
バチッ!
互いの光の槍の先端が弾ける。
「終わりっすよ!」
そう言って俺の背後から迫ってくるミッテルト。
『 Authorize 』
俺は光の槍をもう一本出し、右手でそれを持ってミッテルトの槍に向けて振り下ろす。
ドンッ!
槍が地面にぶつかり、ちょっとした爆音が辺りに響く。
「相変わらずずば抜けた反射神経っすね!」
ミッテルトはそう言っているが、今のは一瞬遅れていたら確実に死んでいたと俺は思う。
「………お前らの動きも想像以上だ」
俺はそう言うと、前後にいる夕麻とミッテルトに向かって、両手に持った光の槍を投げる。
夕麻の反応が少し遅れたがそれでも掠りはしていない。
だが、隙はできた。
俺は一気に夕麻との距離を積めると、鳩尾に拳で一撃を入れる。
「グッ!……ミッテルト、今よ!」
そう言って夕麻は俺を羽交い締めにする。
「………悪くない手だ。だが、隙を見せるな」
俺はそう言って、夕麻ごと後ろに倒れ込む。
倒れ込んだ瞬間に、俺はミッテルトの持っていた光の槍に、蹴りを叩き込んだ。
槍は近くの木に突き刺さり、ミッテルトに隙ができるが、俺は夕麻とともに倒れている。
そのため、反撃に出れない。
しかも夕麻は倒れてもなお、俺の拘束を続けている。
「これで、本当に終わりッス!」
そう言ってミッテルトが、俺に向けて光の槍で突きを放ってくる。
その突きは、俺の喉元の少し前で止められる。
「ウチ等の勝ちっすね?」
「………あぁ、俺の敗けだ」
俺がそう言うと、夕麻が拘束を解いたので、立ち上がる。
「人間でここまで戦えるって、もはや規格外ね」
「………だが、これでは俺はアイツを殺せない」
俺はそう言って、クソ悪魔のことを考える。
「……お前らは先に帰ってろ。俺はしばらくここにいる」
「わかったわ。……無理しないようにね」
「じゃあ、先に帰ってるっすよ」
夕麻とミッテルトはそう言い残して、別荘の方へ帰っていく。
二人が去り、俺が思い浮かべるのは“あの日”のこと。
「…………あの日、俺に力があれば」
自然と両手に力が入り、爪が手のひらを少しきる。
「…………今、俺にできることは無いに等しい。だが、これだけは……」
俺は自分にそう言い聞かせるように呟き、再び黒い籠手を右手に纏う。
『 Authorize 』
そして、光の槍を手元に出す。
手に取った光の槍はゆっくりとだが、その形をあるものに変えていく。
ボンッ!
だが、そ
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