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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
外伝〜雷天の覇者との契約〜
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とベルフェゴールはそれぞれ頷いた。

「我にとっての正義など、死滅して久しい。我は主を持たず、現神(うつつかみ)と戦い続けて来た。貴様らの分類にあわせるならば、”はぐれ魔神”とでも呼ぶべき存在だ。」

「その割には自我すら保ててなかったようだけど?」

バルディエルの説明を聞いてある事が気になったベルフェゴールは問いかけた。



「現神に対抗する力を手に入れるため……我は先史文明期の遺物を、体内に取り込んだのだ。その代償が、あの様だがな。力を維持するために、我が肉体は、光と雷を求め続けた。やがて我に付き従う者たちすら食らいつくし、何人をも寄せ付けぬ、異形と化してしまった。せめてもの抵抗として、この領域を生み出して、自らを閉じ込める事しかできなかったのが、悔やまれる。」

「ならもうこの空間を維持する必要はないでしょ?さっさとあたし達を解放しなさい。」

重々しい様子を纏ったバルディエルの説明を聞いたサラ教官は真剣な表情で指示した。

「そうだな。改めて礼を言おう。自我を失っていたとはいえ、我は貴様らに敗れた。共に戦う仲間は既に亡く、戦うべき敵は、既に覇権を手にしている。もはや我一人で覆せる状況ではないのだろう。今更、現神に下るつもりにもならぬ。―――人間、貴様の名は。先程の紫電を纏いし一撃……見事だった。」

「―――サラ・バレスタイン。かつては”紫電(エクレール)のバレスタイン”とも呼ばれていたわ。」

バルディエルに問いかけられたサラ教官は静かな表情で答えた。



「フッ……”紫電(エクレール)”か。―――いいだろう。我と同じ”(いかづち)”を名乗りし者よ、我を解放した礼にこれより我は貴様の軍門に下ろう。」

「なっ!?」

「ハアッ!?」

「ええっ!?ま、まさかサラ教官の使い魔になるんですか!?」

そして不敵な笑みを浮かべたバルディエルの言葉にリィンやサラ教官、ツーヤが声を上げて驚いたその時

「我は、光さえも喰らう”雷天の覇者”バルディエル。”紫電(エクレール)”よ、我が雷光の力を存分に振るうがいい。」

バルディエルは光の球体となってサラ教官の身体の中に入った!



「ね、ねえ今の光景って……」

「お兄様達に仕えている使い魔の方々がそれぞれの主に戻る光景と同じですね……」

その様子を見ていたエリオットとセレーネは信じられない表情をし

「へえ?よかったじゃない、はぐれ魔神を従えるなんて♪」

「ふふふ、さすがはご主人様の教官と言った所ですか。」

「おめでとうございます、サラ様。」

「えっと……もう大丈夫なようだし、私は戻るね!」

ベルフェゴール達はそれぞれの主の身体の中に戻り

「サ
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