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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
外伝〜”盗獅子”との出会い〜
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”美”を盗む事だから、目の前の奴の方がまだマシと言った所か。)
フィーはジト目になり、エマは戸惑い、レーヴェは呆れた表情で見つめていた。
「んー、その様子だとまだ怪盗の事を良くわかっていないようね?いい?怪盗は人を困らせる泥棒と違って、盗みに入る前に挑戦状を出すし、盗んだ後には犯行の証を残すのが流儀よ。挑戦状を出す以上、それは盗む者と盗まれる者との間で行われる正々堂々とした真剣勝負。その戦利品を頂くのは勝者として当然の権利でしょ。それに、怪盗は人を困らせるような盗みはしないわ。倉庫や迷宮の奥に眠っているお金や道具をちょっとだけ借りて、貧しい人に配るのがお仕事なんだから。正体を隠し、人知れず悪と戦う正義の怪盗、それがワタシ、”盗獅子”ヴァレフォルよ。」
ヴァレフォルの説明を聞いたほとんどの者達は冷や汗をかいて呆れ
「なるほど……それなら問題ないか。」
「阿呆。問題がありまくりだ。」
「まず盗みをする時点で既に犯罪だ。戦利品等自分の盗みを正当化する唯の言い訳だ。」
静かな表情で納得したガイウスにユーシスは呆れた表情で指摘し、ラウラは真剣な表情でヴァレフォルを見つめた。
「挑戦状を出す事や犯行の証を残す事と言い、まさに”怪盗紳士”だね。」
「アハハ……」
「やれやれ……奴のような存在が異世界でもいるとはな……」
ジト目で呟いたフィーの言葉を聞いたエマは苦笑し、レーヴェは呆れた表情で溜息を吐いた。
「―――お話はわかりました。ヴァレフォルさん、貴女の信念を曲げる形で申し訳ないのですがどうか先程貴女が拾った宝石を私達に渡してくれませんか?その宝石がないと困る人がいるんです。勿論無料で譲ってくれとは言いません。ヴァレフォルさんが望む金額を用意できるかどうかわかりませんが、出来る限りのお金を用意させてもらいます。」
「ちちちっ、わかっていないわね〜。怪盗は戦利品をそう簡単に譲らないわ。でもそうね……貴女達は可愛いし、特別にワタシに勝てたら譲ってあげてもいいわよ♪」
プリネの話を聞いたヴァレフォルは答えた後全身に膨大な闘気や魔力を纏って短剣を構えた!
「何……っ!?」
「”風”が彼女に集まっている…………!?」
「っ!?油断するな……!目の前の者は見た目とは裏腹にかなりの実力を秘めている……!」
「この圧倒的な感じ……ベルフェゴールと対峙した時に似ている……!」
ヴァレフォルの様子を見たユーシスとガイウスは驚き、ラウラは息を呑んだ後警告し、フィーはヴァレフォルを最大限に警戒し
「”ヴァレフォル”…………?――――!!まさか……ソロモン72柱の一柱――――”地獄公”のヴァレフォル!?」
「ソロモン72
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