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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第99話
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を娶った場合はその役目は正妻と正妃に譲る事になっているんです。専属侍女長は正妃や正妻を助ける存在でもありますので。」

「そうだったのか……」

アリサの疑問を聞いて答えたツーヤの説明を聞き、メンフィル皇家の意外な決まり事を知ったリィンは目を丸くした。



「えっと……メンフィル帝国の皇族や貴族の正妃や正妻が食事の用意をするって事はリウイ陛下やシルヴァン陛下の場合はイリーナ皇妃とカミーリ皇妃なの?」

「ええ、そうですよ。カミーリ皇妃もそれなりに料理を作れますが、イリーナさんは元々プリネさんの専属侍女見習いとして働いていましたから料理や洗濯は得意なんですよ?」

エリオットの疑問にツーヤは頷いて答えた。

「ええっ!?イ、イリーナ皇妃ってプリネ付きのメイドだったの……!?」

「とてもかつてメイドを務めていた方には見えませんでしたが……」

「……そう言えば、マクダエル議長のご息女であるイリーナ皇妃はかつてメンフィル大使館でメイドとして働いていた時にリウイ陛下に見初められた話で割と有名な話だったな……」

ツーヤの口から出たイリーナの過去を知ったアリサは驚き、セレーネは戸惑い、ある事を思い出したマキアスは考え込んだ。



「あら?ツーヤがプリネの専属侍女長なんだからイリーナ皇妃とは親しかったのかしら?」

「ええ。イリーナさんはあたしにとって侍女の先輩でしたから、非公式の場では恐れ多くも気軽な態度で接して欲しいと頼まれて今でもかつての呼び方で接しているんです。」

サラ教官の疑問にツーヤは答え

「リウイ祖父上の正妃となった事でイリーナ様とリウイ祖父上の偉業を知るほとんどの者達はイリーナ様を敬うようになったから、イリーナ様にとってツーヤは数少ない気軽に接する事ができる相手だから無理もない話だ。」

エリウッド公爵は静かな表情で答えた。



「ふふっ、あたしとしては今まで通りの態度で接していいから気楽なんですけどね……」

「ん?……―――クラリス、そろそろ稽古の時間じゃないか?」

エリウッド公爵の言葉にツーヤが微笑んだその時、時計の時間を見てある事に気付いたエリウッド公爵はクラリスに視線を向け

「あっ、いけない!そろそろ行かないと!―――それでは皆様、私はこれで失礼いたします。」

クラリスはリィン達に上品な仕草で会釈をした後部屋を出て行った。



「先程稽古と仰いましたがやっぱり領主の娘としての淑女の教育ですか?」

クラリスが部屋を出て行った後ある事が気になったアリサは尋ねた。

「勿論淑女としての教育もあるが、クラリスが今行った稽古は”天馬騎士(ペガサスナイト)”としての稽古だよ。」

「”天馬騎士(ペガサス
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