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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
外伝〜夕暮れの惨劇〜後篇
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「ハッ。………話は変わりますがレン様には驚かされますね。全属性の魔術を扱い、そして自分だけの魔術を完成させるとは………それにあの年齢で戦場に出ても、動じない優秀な戦士の上、軍略も中々のものを考える方になったのですから。……フフ、ルース以来の教えがいのある人物ですわ。レン様が人間でなかったら、”大将軍”の後継者として鍛えていたかもしれませんわ。」

「そうだな。……………そういえば、確かユイドラ領主にリフィアが依頼した武器は届いていたな?」

ファーミシルスの言葉に頷いたリウイは少しの間考えた後、ファーミシルスに尋ねた。

「ハッ。確かリフィア様が件の遊撃士達が正遊撃士になった際に祝い代わりに贈る予定だった棒と双剣ですね。昨日届きました。………件の武器を見させて頂きましたが、リフィア様が送られた莫大な依頼料に見合う以上の素晴らしい武器です。それがどうかしましたか?」

「……先ほどリフィアから連絡があってな。できれば、今日か明日に件の遊撃士達に渡してほしいそうだ。」

「…………なるほど。それらが必要になるほど、件の遊撃士達にとって強大な相手と思い、リフィア様はそう判断されたのですね。」

リフィアの突然の心変わりをリウイから聞いたファーミシルスは現在のリベールの状況を考えて、察しがついた。

「それで、できればお前に例の武器を渡す役目をしてほしいのだが。」

「私に……ですか?」

リウイの頼みにファーミシルスは驚いた。

「ああ。現在の状況では正攻法では届けられんからな。………届けた後はすぐに帰って来なくてもいいぞ。最近は大した戦がないから、腕がなまっているだろうしな。」

「なるほど。現在の王都は厳戒態勢に入って、正攻法では届けられませんからね。……フフ、届けた後はお言葉に甘えて私の判断で本当に王都に留まってもよろしいのでしょうか?」

リウイの遠回しの言い方に特務兵達と戦って来て良い事を理解したファーミシルスは不敵な笑みを浮かべた。

「構わん。力を貸した所で得はあっても、損はあるまい。……本来なら契約を破った報いとして、軍を差し向けてもいいぐらいなのだからな。」

「ハッ。では明日にでも出発させて頂きます。」

その後リウイ達は兵士達に混じって、戦闘後の処理をした後、何事もなかったかのように大使館に帰還した………………
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