第104話
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」
エステルの答えに呆れたジンはカシウスの驚くべき事実を説明した。
「ええーーーっ!?ま、まさかヨシュアもしってたんじゃないわよね?」
「ゴメン、実は知ってた。5年前に、共和国での事件を解決してそうなったみたいだね。」
「リフィア達は?」
「余達はファーミシルスが集めている情報で知っていた。あ奴は大陸全土で名のある軍人や遊撃士の情報を全て集めたからな。級までは覚えてなかったが、お前の名があった事は思い出したぞ。”不動”のジン。」
「ハッハッハ。”大陸最強”と名高いメンフィルに名を知られているなんて、光栄な事だな。」
不敵な笑みを浮かべて言ったリフィアの言葉を聞いたジンは笑って答えた。
「はあ、もう……。いいかげん怒る気もしないわ。王国軍大佐だの、陰の英雄だの剣聖だの、S級遊撃士だの……。そんなに凄かったんだったらとっとと帰って、
今回の事件も解決してくれりゃあいいのに……」
「わあ……お祖父ちゃんって凄いんだ!早く会いたいな!」
一方エステルはさらに知ったカシウスの事実に呆れて溜息を吐いた後、この場にいないカシウスへの恨みごとを呟いた。一方ミントはカシウスに早く会いたくなった。
「はは、その通りかもしれんな。そもそも、あの旦那がいたらここまで事件が大きくなる前にクーデターを潰していたのかもしれん。」
「………………………………」
「ヨシュア、どうしたの?」
ジンの言葉を聞き目を伏せているヨシュアに首を傾げたエステルは尋ねた。
「……少し妙だと思ってね。一連の事件は、全部父さんが旅立ってから起こったことだ。まるで、父さんの留守中を狙ってクーデターを起こしたような……そんな印象すら感じるんだ。」
「あ……」
「ふむ、旦那が帝国に向かったのもクーデター計画の一環だった……。つまり、そう言いたいわけか?」
ヨシュアの推測を聞いたジンは尋ねた。
「……いえ。さすがに考えすぎでしょうね。あの父さんを、気付かせないように誘導するなんて可能とは思えない……。よほど、父さんの動きを把握してその裏をかける人物じゃない限り……」
「まあ。旦那の裏をかけるなんて例の大佐にも無理だろうよ。多分、2つの事件が偶然に重なっただけだろうな。」
「いずれにせよ、頼みの柱たるカシウスさんの力は借りられません。ですから、私も覚悟を決めました。これより遊撃士協会・王都支部は緊急体制に入りたいと思います。」
「き、緊急体制って……」
エルナンから出た言葉を聞いたエステルは何をするかわからなかった。
「何と言っても、女王陛下直々のご依頼です。規約第三項、『国家権力に対する不干渉』の枷はこの
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