第102話
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父に頼まれてリベールに来たんですか……。そして父は今……エレボニアの方にいるんですね。」
「まあ、そういう事になるな。」
「そういう事になるなって……。よ、要するにジンさん、父さんとグルだったんじゃない!というかミントの事をいつ知ったのよ、あの不良中年は〜!」
今までジンに騙された事に気付いたエステルはジンを睨み、そしていつの間にかミントの事まで知っているこの場にはいないカシウスを怒った。
「グルとは人聞き悪いねえ。カシウスの旦那には、あの人がカルバードに来た時に色々とお世話になったんだ。いつか借りを返したかったからこの手紙は渡りに舟だったのさ。」
「そうだったんだ……」
「いつ僕たちが父の子供だと判ったんですか?」
「最初に会った時にエステルが棒術具を持っていた事と、ミントがまだ16のお前さんを親のように慕っていた事からなんとなくピンと来てな……。キリカに聞いて確信したわけだ。」
「まったく、一言くらい教えてくれてもよかったのに……。あたしたち、父さんの行方が判らないでずっとヤキモキしてたんだからね。」
カシウスの行方を知っていたにも関わらず話してくれなかったジンをエステルは頬を膨らませて見た。
「それについては悪いと思っている。ただ、文面からカシウスの旦那がエレボニアに行くことを隠したがっているような気がしてな……。しかし、どうやらお前さんたちだけででかい仕事をやり遂げたみたいじゃないか?」
「あ、うん……。ねえ、ヨシュア。もう話しちゃってもいいよね?」
「うん、こうなったら事情を話した方がよさそうだ。僕たちだけで済ませるにはあまりにも大きい話だからね。」
そしてエステル達はジンに今までの話と、女王の依頼――クローディア姫を救出する依頼を請けたことを話した。
「なるほどな……。晩餐会での話を聞いてキナ臭いとは思っていたが……。よし、その依頼、俺も手伝わせてもらうぜ。」
「え、いいの!?」
ジンの申し出にエステルは驚いた。
「ああ、カシウスの旦那に恩返しする絶好の機会だからな。どうか俺にも協力させてくれ。」
「あ、あたし達の方からお願いしたいくらいだってば〜。」
「改めて、よろしくお願いします。」
その後エステル達は城を出て、ホテルに戻った。
〜グランセル城内・謎の地下部分〜
一方リシャール達はグランセル城内のある場所を通って、謎の広い地下空間にいた。
「こ、ここは……」
「こ、こんな場所が存在していたなんて……」
リシャールに突き従っている特務兵達は周りの空間に驚いていた。
「フフ、予想以上の規模だな。ロランス少尉。最深部まで案内できるかね?」
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