第86話
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破壊された時に発せられる緊急信号が敵に伝わったんだろう。」
「やっぱりそうなんだ……。ど、どうしよう……。ボクが余計な事をしたせいで兄貴やみんなが……」
「ジョゼット……」
自分の推測を聞いて兄や仲間達が捕えられたのが自分のせいである事を悟ったジョゼットをヨシュアは心配そうな表情で見つめた。
「あ〜もう!そんな顔するんじゃないわよ!捕まってるんだったら助ければいいだけじゃない!」
するとその時エステルがジョゼットにとって予想外の提案をした。
「え……」
「いくら犯罪者といえど不当に監禁されているんだったら遊撃士の保護の対象だわ。どうせ”結社”とは決着を付けなくちゃいけないんだし……。あんたのお兄さんたちもついでに助けてあげるわよ。」
「エステル……」
「ちょ、ちょっと待ちなよ!どうしてボクたちが遊撃士なんかに助けられないといけないのさ!?」
エステルの説明を聞いたヨシュアが口元に笑みを浮かべている中、ジョゼットはエステルを睨んで反論した。
「へ〜、“なんか”にねぇ。だったらあんた、自分1人で助けられるわけ?」
「うぐっ……」
「それに、あんたたちには”グロリアス”を脱出する時に助けてもらっちゃったし……。ここらで借りは勝手に返させてもらうからね。」
「〜〜〜〜〜っ〜〜〜〜」
「ジョゼット……。エステルの言う通りだよ。君が一人でここに居たって何の解決にもならないはずだ。それは分かるよね?」
「………………………………」
「よかったら、しばらくの間、アルセイユで待っているといい。多分、キールさんたちは”グロリアス”に捕まっているはずだ。このまま探索を続ければ停泊場所へのルートが見つかるかもしれない。その時は必ず君に伝えるから。」
「………………………………。……分かった。ヨシュアがそう言うなら。でも、ただ世話になるのはカプア一家の名折れだからね!探索だろうが、船の修理だろうがきっちりと協力させてもらうよ!」
しかしジョゼットはエステルとヨシュアの正論によって反論ができなく、兄や仲間達を納得する為にエステル達と共闘する事を決め、エステル達に仲間になる事を申し出た。
「あー、はいはい。ほんと素直じゃないんだから。」
「ふ、ふん……。どこかのお人好しみたいに単純にできてないもんでね。」
「あ、あんですって〜!?」
「ふう、まったくもう……。……何が原因か知らないけど少しは仲良くできないのかな。」
エステルとジョゼットの口喧嘩を見守っていたヨシュアは呆れた表情で溜息を吐いたが
「あのねぇ、ヨシュア……」
「……あんたがそれを言う?」
「え……?」
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